駆けある記

保育園待機児解消急いで

 今年公立・認可の保育園に入所できなかった子どもたちは1009人にも上りました。深刻な状況です。本来区が直接区立保育園を新・増設すべきですが、公有地を活用したり、認可保育園を運営している事業者さんに力を借り、いそいで保育園増設し定員を増やすことも求められています。
 先日は認可保育園関係者の方々と懇談、練馬区の待機児の解消に貢献したいとおっしゃっていました。株式会社など営利を目的とした大手の会社が保育園運営に参入する中、心配なことが多々あり、少しでも子どもたちによりよい保育ができればと、認可保育園の分園や増設を考えている事業者もいらっしゃいます。
 区とこうした事業者が協力し、知恵を出し合い待機児を解消していくことが急務ではないかと、改めて感じているところです。
 ところが、話を具体化する上でいくつもの高いハードルを越えなければならないことがわかりました。区は現在公有地を活用して保育園を新設することを考え、大泉方面の3カ所の土地を貸し出すための準備をしています。この夏以降に募集をかける予定と聞いていますが、たった3カ所の募集、しかも限られた地域です。民間の社会福祉法人やNPO法人が土地を自ら探し、保育園を建設するには莫大な資金を必要とします。まず、そこで断念せざるを得ないとの話も聞きます。
 区では補助金の制度もつくり、民間の認可保育園建設を進める考えはありますが、この事業内容を見てみると、躯体工事にともなう費用はいっさい補助はありません。土地所有者が建物の躯体を建てることを前提とした補助で、内装工事費補助と賃借料補助のみとなっています。
 土地所有者が土地のみを貸し出す場合のことは想定していません。
 これでは、資金力のある大手の株式会社などしか建設できないことになります。
 本当に待機児解消をいうなら、もう少し補助の内容を充実しないと、せっかく区に貢献しよう、待機児解消のために、保育園を運営しようという良心的な事業者がいても、建設することができないのです。
 良質な保育を低額な保育料で提供できる認可保育園の建設に、自治体の力をもっと出すべきではないでしょうか。

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