駆けある記

放射線問題での申し入れに回答

 東日本大震災から9ヶ月がたちましたが、被災地の復興と生活再建はまだまだ時間がかかりそうな状況です。
 東京でも、福島第一原発事故の影響を受け、放射能に対する不安や心配の声はつきることがありません。練馬区議会には、10本からの放射能対策での議会陳情が出されています。
 こうした事態をうけ、私たちは区に申し入れを11月2日に行い、その回答が来ていますので、遅れましたがご紹介します。
申し入れの内容と回答
1.定期的な線量測定を少なくとも週1回は行い、測定箇所についても校庭の隅や雨水が集まりやすいなどホットスポットになりやすい個所での測定を行うこと。
回答 
 区内全域の環境を継続的に把握するため、専門機関による測定を区内施設12カ所において毎月実施しています。また、周辺より放射線量の高い箇所については、国の対応方針に基づき必要な対応をはかっていきます。
2.線量が高い個所は立ち入りを禁止したり、除染を行うなど、すみやかに安全対策を講じること。
回答  区の対応基準値(毎時0.24マイクロシーベルト)を超える数値が検出された場合、直ちに除染など必要な対策を図ります。
3.区民から希望がある個所については、区が測定を行うこと。また測定器の貸し出しを区民に対して行うとともに、測定器を増やして体制を強化すること。
回答
 区では専門機関の測定のほか、研修を受けた職員による区立施設の測定を行っており、区保有の測定機はこの測定に使用しています。測定機の貸し出しや民有地に放射線対策は今後検討します。
4.簡易測定器をより精度の高い機器に切り替えること。回答
 簡易測定器については、都から貸与されたものと区で購入したものを使用していますが、いずれも精密機器と測定結果を比較したうえで使用しており、精度については問題ないと考えております。
5.モニタリングポストをすみやかに設置し、そのために東京都にも協力を求めること。
回答
 空間放射線の常時測定については、引き続き検討します
6.内部被曝も含めた対応基準値を区として研究するとともに、国や都に対して基準の設定をすみやかに行うよう強く求めること。
回答
 すでに、東京都および特別区長会から、国に対して基準値設定の要望を出しています。現在内部被曝の対応基準値については、食品安全委員会の食品健康影響調査を受け、国が具体的に検討中であり、区としても今後も情報収集につとめてまいります。
7.区内農産物については、定期的に放射線量の測定をおこない、検査ために出荷できなかったものについては、区として生産者にたいして補助すること。
回答
 農産物中の放射性物質検査は、東京都が国からの通知に基づき、練馬区を含む都内農産物の検査計画を策定し、検査を実施しています。また、区では、検査品目の選定についてJAと連携しつつ、東京都に対して働きかけをしています。合わせて、検査結果につきましては、引き続き区民周知に努めます。
 なお、放射性物質検査において必要な農産物の量は少量であるため、補償する予定はありません。

8.給食などで使われる食材について、放射線量の測定を行い、産地の情報についても公開すること。
回答
 給食用食材は、従来から産地、製造販売業者や製造地、賞味期限、残留農薬等を確認し、安全を最優先に調達しています。
 現時点では、区で食材の独自調査を行うことは検討していませんが、調達にあたっては、出荷制限や放射性物質検査の検査結果等の最新情報を確認して選定するようにしています。また、産地情報等給食に係る問い合わせについては、それぞれ提供施設にお問い合わせいただければ、お知らせしています。

9.区民や区立施設の職員に対して、放射線についての知識や区内の状況を知ってもらうための説明会をそれぞれ開催すること。
回答
 区立施設での簡易測定に先立ち、測定器を使用する所管課の職員に対しては、測定方法についての研修を実施しました。区民への説明会については、今後検討します。
 特に内部被曝は今後大きな問題になると思います。区の対応が不十分なことから、現在12月議会中ですが、内部被曝問題についてさらにつめた質問をおこないました。
 23区中10区で給食食材の放射性物質の検査も始まっています。今後長いスパンでの対応が求められることを考えれば練馬区としても食品検査機器を購入し検査を始めるべきです。
 

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