駆けある記

いじめ・体罰のない教育環境を

 3月、弥生の月に入りました。
 子どもたちは卒業・卒園を控え、少し緊張する月。就職を控えた人たちにとってもその準備に忙しい節目の月です。
 春が各所でいっそう感じられる月でもあり、趣味のハイキングに出かけたくなる私の大好きな月の一つです。
我が家の狭い庭では今朝、水仙がようやく顔を出してくれました。よりによって日陰に植えてしまい咲く時期が遅れますが、放っておいても毎年咲いてくれます。
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 区議会は昨日教育費の質疑が行われました。
 多くの会派がいじめ・体罰問題をとりあげました。
 
 大津市のいじめ自殺を契機にどこの自治体でも本格的にいじめをなくさなければとの認識にたち、様々な対策を発表していますが、区の対応・姿勢はどうでしょうか。
 練馬区教育委員会は、いじめをなくす取り組みとして、
練馬区の基本姿勢
 いじめは重大な人権侵害であり決して許されません。
 いじめはどの学校(園)にも起こり得るとの認識に立ち、いじめが発生した場合には、いかなる理由があっても被害者の側に寄り添い組織で対応します。
対策方針の基本的な考え方
管理職・教職員のいじめに対する意識
 管理職・教職員がいじめに対する「危機意識」「当事者意識」を常にもち、幼児・児童・生徒を守ることができるのは、第一義に学校(園)であるという強い決意と高い指導力で日々の指導にあたれるようにします。
いじめの未然防止・早期発見
 いじめの未然防止・早期発見に向け、校(園)種間の連携や相談体制、保護者や地域への啓発など、従来から行っている取組内容を見直し、いじめ重大事件を教訓として幼児・児童・生徒の特性を踏まえた実効性のある取組とします。
関係機関との連携
 いじめ問題の早期解決に向け、学校(園)と教育委員会との連携を強化するとともに、第三者や専門家の意見を取り入れる仕組みを整え、関係機関との連携を深めます。
として、教育委員会の取り組みを発表しています。
 言っていることはもっともなのですが、昨年行ったいじめアンケートで寄せられた結果をみると、学校や校長先生によっていじめの定義が違うのではないかと思えるところもあります。実態が本当に明らかになっているのか、疑問が残ります。
 表面的な実態調査では、結果を求めることを教育委員会が優先すれば現場にプレッシャーを与えるだけのものとなり、真の解決には至らないのではないかと思います。
 いじめをなくしていくためには教師が子どもとともに、子どもたち自身が乗り越えていくことが大事で、学校が組織的に対応するための支援が必要です。
 教育委員会の取り組みには、研修を行うとあります。しかし教師は多忙を極め研修に出るゆとりさえないのが実情です。
 なぜ、先生が子どもたちと充分遊べる環境をつくることを最優先としないのか。対策だけを先行させるのはよくないのではないかと考えます。
 この間、早くからの受験、学校選択制、学力テストなど制度としても子どもたちに強いストレスを与えるしくみを創っておきながら、それを改めようともしないできました。今でもそうです。
 今回のいたましい事件は、国や自治体、私たちに根本から教育を考え直すことを求めているのではないか。
 教育委員会の対面を保つだけの取り組みにならないよう、議会の役割も問われています。

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