駆けある記

LGBTーセクシャルマイノリティと憲法

こんにちは、練馬区議会議員とや英津子です。

ここのところ寒さと晴天続きで、空気が乾燥して学校では学級閉鎖が相次いでいるようです。

一方、春は一歩ずつ近づいており、至る所で感じることができ、嬉しくなります。

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練馬区議会は5日からはじまり、10日まで一般質問が行われました。各会派がそれぞれの問題意識に基づき合計11人の議員が質問にたちました。

特徴としては、予算と区政改革(練馬区が昨年策定した区政の改革に向けた資料)問題はどこの会派も取り上げた焦点です。そしてLGBTの問題を複数の人が取り上げました。

この間、自民党の地方議員から性的少数者を貶める人権 侵害発言が相次いでいます(11 月 28 日、神奈川県海老名 市議のツイッター投稿、12 月 10 日岐阜県議の議場において のヤジ、12 月 12 日山形市議の総務委員会においての発言。)

昨年の議会でも自民党の前時代的な価値観の 押し付けにより、練馬区民の生き方、あり方の多様性を否定する動きが顕著になっ たことが特徴的でした。その象徴がマスコミでもとりあげられた渋谷区のパートナー シップ条例を批判をした一般質問です。
婚姻関係の保護はこどものため?

この一般質問を行ったのは自民党の区議。その中で「婚姻は次の世 代を産み育てる人的な関係だからこそこどもの福祉を考えて特別に保護しているといえる。」 と婚姻を単なる子どもを産み育てる関係であると断定を行い、「同性のカップルからはこど もは生まれない」と同性カップルの家族としての権利を認めない立場を表明しました。 さらに日本における性的少数者の数が600万人以上いるという推計を示しながらも「性 的少数者が不当に侵害されている事実は日本においてほぼない」とこれら600万人の性 的少数者の人権が侵害されていないと強弁しました。 性的少数者の人権擁護は日本の価値観をこわす。 しかし、その直後、パートナーシップ条例の「性的少数者の人権の尊重においては、学 校教育、生涯学習、その他の教育の場において、性的少数者に対する理解を深め、当事者 に対する具体的な対応を行うなどのとりくみがされること」と言う条文に矛先を向け、「伝 統的価値観である「男らしさ」「女らしさ」、男女による結婚を尊重し祝福する日本社会の 価値観を否定するもの」と非難しました。これは 渋谷区の条例にかこつけ、性的少数者 が日本社会の伝統的な価値を否定する存在であると主張するもので、小泉区議が「ほぼな い」と否定した性的少数者への人権侵害を自ら行ったと言わざるを得ないものです。
憲法13 条のもとでは 許されない発言
昨年の自民党の一般質問は 「子どもを産まない結婚は保護の対象外」「性的 少数者の人権尊重のとりくみは日本の伝統的価 値観を否定するもの」と論断し、性的少数者ば かりでなく「子どもを産む、産まない」を婚姻 の価値とする前近代的で独善的な価値観に基づ き区民の多様な価値観や個人の人権を否定する 発言を行ったもので、「個人の尊重」や「幸福 追求権」を定めた日本国憲法第13条のもと、 議場という公の場では許されない発言であると 言えます。

今議会では、こうした区議の発言に対し、区民から陳情が出されており、今後もこの問題での議論が続きそうです。

性別や性自認、性的指向を理由とした 不当な差別を解消し、生き方の多様性を認めあ える社会をめざし、同性カップルの不利益解消 にむけ、練馬区にふさわしい制度のあり方につ いて区民の皆さんのご意見を伺いながら、区議 会で旺盛に議論をすすめていきます。

 

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