駆けある記

搾取される少女たち

こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。

今年は12月に生まれて初めてのぎっくり腰を経験、こんな時に色々重なり心身ともにきつい日々が続きました。それでも励まし、支えてくれる人々によってようやく力がわいてきました。

12月中旬、「すべての少女に衣食住と関係性を。困っている少女が暴力や搾取に行き着かなくでよい社会に」を合い言葉に、女子中高生などの支援をおこなっているColabo(代表仁藤夢乃氏)による夜の街歩きスタディーツアーに参加しました。

以前、練馬で「難民高校生」の著者である仁藤夢乃さんを招いた講演会があり、中高生が犯罪や危険に巻き込まれる現実にショックを受けたことがありました。さらに今年、都議団で仁藤氏と川村百合弁護士からお話を聞く機会があり、それがきっかけで区議団とともに参加することになりました。

都内の繁華街を歩き、学習を含め4時間たっぷり学んできました。

親からの虐待、貧困、不登校などさまざまな事情をかかえた少女たちが夜の街をさまよい、働いています。親からも受け入れてもらえず、誰にも優しくされず放浪する子たちに触手を伸ばしてくる男たちによって搾取され、最後は傷つく少女がなんと多く居ることか。その実態は私の想像以上でした。

〇〇カフェなどと書いた紙や寒い中ミニスカートをはいてたっている少女たち。女性に対しても勧誘してきますが、いったいこの子は何歳なのか?様々な疑問がわいてきて聞いてみました。時給は?「ツイッターに載っている」、何日働いているのか?「週3回」などの会話はできました。本当の年齢や仕事の内容など、肝心なことは分かりませんでしたが。

しかし、違う通りに行くとがらりと雰囲気は変わり、少女たちは女性には眼中にないようでもっぱら男性のみに声をかける。この子たちは歩合制で働き性的サービスも強要されることもあるのに、月4~5万円の給料と聞きました。こんなことが未だにこの街で当たり前のように行われていることに、呆然とするしかない自分が腹立たしく思えてきました。

DVDを売っている店にも入りました。ここでもさらにショックが続きます。小学生では?と思われる子たちのポルノやそれに近い画像がある。法律違反ではないか。

私たちが歩いた繁華街は、スカウトの男性が何十人と立っていました。前日の夕方に通り過ぎたばかりのこの通りですが、意識して見ると驚きです。

JKビジネス、その言葉はなくなったけれど、実は言葉をかえて残っているのです。業者は平然と少女たちを搾取し商売を続けています。

夜の街をさまよっている子たちは、「非行少女」「不良少年」というレッテルを貼られます。子どもたちが悪いことをしているように扱われることが多いのですが、実は誰にも頼れない、相談できないなどの事情を抱えていたり、本当は家に帰りたいと思っている多くの子たちが危険にさらされています。

需要と供給が合っているからいいではないかなどと、自分たちのやっていることを正当化する卑怯な人たちもいますが、実態を知るに留まらず、子どもを危険から守り、まさに搾取や暴力とつながらない社会を作らなければならないのではないか…。問題が複雑で大きすぎてどこから取りかかれば良いのか悩みますが。

それでも諦めずに活動を続けるColaboを支援していきたいと思います。

私が都議会議員になる前、東京都は昨年3月、「JKビジネス規制条例」を制定しました。条例では、看板や衣装などでJKを連想させる店で、マッサージを建前とした「リフレ」▽デートできる「お散歩」▽会話をする「コミュ」-などの5形態を「特定異性接客営業」に規定。営業する際は、公安員会に届け出をし、従業員名簿を備える。警察は条例に基づき、立ち入り調査や命令を行うことができる。違反すれば、最高で1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される。水着や下着姿で接客するガールズ居酒屋なども18歳未満の就労を禁止するというものですが、機能しているとはいえない状況があります。

東京都青少年の健全な育成に関する条例」も施行されていますが、18歳未満の青少年に対して児童ポルノに当たる画像を不当に求める行為を、罰則付きで禁止する規定を新設。違反すると、30万円以下の罰金が科せられるというものですが、これも機能しているとはとても言えない。

大きな宿題をもらった夜でした。

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