駆けある記

石神井公園駅前再開発を考える②

こんにちは、日本共産党都議会議員とや英津子です。

2020オリパラ大会の延期が明らかになりました。その日以降、都内では新型肺炎コロナウイルス感染者が急激に増え、30日はこれまでで最高の68人の感染者が確認されています。練馬では13人の感染、うちお一人が亡くなられています。不安が広がるもと、Twitter上では一部の都議が「PCR検査を受けられるのも数%の重症患者だけ」などと言っていますが、これでは自分が疑わしいと感じても検査を躊躇してしまう人をふやし、相談もできなくなります。PCR検査体制を強化して、感染拡大を防ぐべきです。

さて、先月行った練馬区の西武池袋線石神井公園駅南口駅前における再開発問題のつづきです。

 東京都の第四次優先整備路線である都市計画道路232号線が石神井公園駅南口を通る計画線になっています。区が富士街道までの220mを施行する計画です。この道路計画のうち東側の90m区間と一体で進めようというのが石神井駅南口西地区再開発事業です。

前回は都市計画道路補助232号線の問題を取りあげました。

今回は再開発ビルをめぐっての話。

過去を遡ると石神井公園駅南口のまちづくりは、商店街や地域の住民によって何度も話し合いが重ねられてきたことがわかります。当時の記録をたどると…。

2003年(平成 15 年) 6 月の「全体構想」から 8 年かけてまちづくり計画を策定

「石神井公園駅周辺地区まちづくり協議会」が一年半かけて協議し、平成14 年4月練馬区長へ提言した。それを受けて練馬区が15 年6月作成した石神井公園駅周辺地区のまちづくり「全体構想」から、今日まで約 8 年をかけて検討されてきた石神井公園駅南地区のまちづくり計画も、やっと「地区計画」素案が出来上がった。
石神井公園駅南口まちづくり懇談会
16 年 11 月から「石神井公園駅南口まちづくり懇談会」を合計 18 回開催し、20 年 2 月石神井公園南口まちづくり計画策定。
石神井公園南口商店街まちづくり会議
20 年 9 月から 21 年 3 月まで「石神井商店街南口まちづくり会議」を全 7 回開催し、石神井公園南口商店街まちづくり方針策定。
石神井公園駅南地区まちづくり推進協議会
21 年 3 月~今日ので、「石神井公園駅南地区まちづくり推進協議会」を 16 回開催する。
その間、商店街通りのアンケート調査。

との記録があります。

「まちづくり計画」のコンセプトは「緑の風が薫り街の賑わいが交差する、安らぎのあるまち石神井」です。

この「まちづくり計画」(2011年)を土台に「地区計画」が2012年に決定されました。

ここでは高さの最高限度は35m(緩和規定を設けて50m「練馬区地区計画の区域内における建築物の高さ制限緩和認定基準要綱)となっていました。(下記図)駅から公園に向かって徐々に空の広がりが感じられるように建物の高さを抑える配慮がされた計画でした。

ところが、区は地区計画を定めてからたった7年、2019年に住民とともに策定した地区計画を反故にして、石神井公園駅南口西地区第一種市街地再開発事業を行うにあたり敷地面積2000㎡以上で、高度利用地区内(=再開発事業)または総合設計の許可なら青天井になる素案を公表したのです。いったいいままで何を議論してきたのか…。

右の図が昨年末に示された高層ビル断面図です。

わずかな期間に建築物は35mから103mと約3倍の高さが建てられるようになっています。

報告をしてくれた清水氏は、地区計画変更で超高層ビルが壁状に建つ景観になりそうだと言っています。西武池袋線線路沿いに高層ビルが林立することが「緑の風が薫り街の賑わいが交差する、安らぎのあるまち石神井」なのでしょうか。

この再開発事業は組合施行で行われる予定で、現在準備組合が計画を推進しています。数年間で計画ががらりと変わりまったく一貫性を感じることができません。

つづく

 

 

 

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