区議会最終日の13日、区立「松の風文化公園」の指定管理者の選定について、反対討論に立ちました。
今回の区議会は、指定管理者の指定議案が14件も出され審査しました。
中でも選定が気になったのが区立「松の風文化公園」でした。
この公園の管理・運営を委託されるのは、体育協会・五十嵐商会・植文の3社の合同事業体です。
区の選定資料、2位、3位になった業者の資料ををいただきよく読みました。
どう考えてもおかしい。
調べれば、調べるほど、区の選定のおかしさが見えてきました。
以下に反対路討論を掲載しました。ご覧ください。
議案第138号指定管理者の指定(松の風文化公園)に対する反対討論
2013年12月13日
日本共産党練馬区議団 とや英津子
私は日本共産党練馬区議団を代表して、議案第138号指定管理者の指定に反対の立場から討論をおこないます。
この議案は、元日本銀行運動場跡地を練馬区立石神井松の風文化公園として整備し、2014年4月から、その運営を練馬区体育協会・植文・五十嵐商会共同事業体に指定管理者として指定するものです。
反対理由の第一は、区の道義的責任が問われる問題であることです。
指定管理者として選定された共同事業体のなかで、出資比率46%を占める練馬区体育協会は、現在名誉会長に区長、名誉顧問は教育長、会長は都議会議員が努めています。名誉職とは言え、定款上は事業者の運営に責任をもつ代表理事の相談に応じ、理事会からの諮問事項に参考意見を述べることが職務とされています。
区立施設の指定管理者の指定をする側に、区と教育の最高責任者が就任し、選定をすることが、区民から見たときどう感じるか。これは与党からも出ている声です。しかも教育長は委員として事業者の選定にも加わっています。
区が関与する事業者を自ら指定したと言われても仕方ありません。
区は、応募に際し法律上問題がない、区の欠格条項にも該当しないといいますが、ことは法律以前の問題です。練馬区の道義的責任は免れるものではありません。
杉並区では、指定管理者の応募の制限に杉並区議会議員、区長、副区長などは応募の制限がかけられています。こうした規定を設けるべきです。
反対理由の第二は、区の公正性・透明性が問われる問題であることです。
松の風文化公園は都市公園条例に位置づけられ、設置目的は、「緑豊かな環境の中で、スポーツおよび文化芸術活動する場を提供し、もって区民の心身の健全な発達およびレクリエーションの場の提供に関する事業、および区民文化の発展に寄与すること」です。
同時に、管理・運営にあたっては特に公園内の樹木や芝生の管理に特段の配慮を要し、3メートル以上の高木が761本もあります。仮に3年に一度手入れをしたとしても、年間254本もの剪定をしなければなりません。さらに園内に整備される花と木立の広場内には、福岡県久留米市などから寄贈されたつつじが植えられ、定着するまでの3~5年後には区の直接管理から指定管理者に移管される予定です。
今回の選定は、このような特徴を持った公園として運営するにふさわしい業者を、公正・中立かつ透明性をもって選定しなければなりません。
ところが、区の資料などを見ると、落選した上位2社の提案は遜色なく、むしろ公園の運営に直接関わる評価では選定された事業者より点数が上回っています。今回の指定は、区民雇用と区内事業者の評価だけで決めたと言われても、仕方ありません。さらに、指定された業者の提案では、難しいといわれる芝の管理について、再委託する予定となっていますが、提案書は黒塗りでわからない状態です。
これでは公正に審査が行われているかわからず、結局区の裁量でどうにでもなるということではありませんか。
今回の議案は、指定管理者の指定について、公平性・透明性だけでなくその信憑性も疑われるものです。そして、このことが区の選定全体の信頼を損ねることになる重大な問題であることを指摘し、反対討論を終わります
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