こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。
都議会第3回定例会が昨日終わりました。
今議会は、区切りの議会です。都議会に送り出していただき、右も左もわからないもとで、大事なライフラインである上下水道局と交通局の課題に向き合ってきました。一年間では全体像をつかみ質問に生かすことはできないくらい奥の深いテーマでした。工業用水道の廃止が議案として上程されたもと、委員会の運営をめぐって紛糾もある中での質問づくりは、睡眠時間をかなり削っても足りないくらいでした。この議会が終わると委員会の所属が変わる議員が多くいます。私もそのひとりです。
私は文教委員会委員長、オリンピック・パラリンピック委員会委員、決算特別委員会副委員長としてこの一年間頑張ります。重責を担うことになりましたが、頑張ります。
最終日は池川都議が討論にたちました。
今日は築地市場の閉場日。土壌汚染が残る豊洲市場への移転を強行しようとしていることに強い怒りをもって抗議しました。地盤沈下やひび割れ問題を中心に厳しく追及しました。市場業者はじめ都民の思いに背を向ける小池都知事を断じて許せません。
人権条例は、今議会の焦点にもなった議案です。私たち都議団は修正提案をしたうえで、賛成をしました。
この条例案には、憲法の遵守が明記され、いかなる差別も許さない姿勢が明確になり啓発とともに教育が位置づけられたことが大きな成果であり、都民の声が都を動かしたのです。ヘイトスピーチについても、表現の自由など憲法の保障する国民の自由と権利を不当に侵害しないよう留意すること。規制の対象は兵とスピーチ解消法第二条に規定するものに限られるという明確な答弁も引き出すことができました。
この条例案に、自民党は反対をしましたが、その核心は国が啓発など理解促進にとどまる法案を準備している時に、東京都が国にさきがけて差別禁止の条例をつくるべきではないというものでした。人権尊重のよりよい条例をつくろうという、前向きの姿勢とかけ離れていると言わざるをえません。
また、審議した総務委員会では自民党議員の質問を聞いた人たちから、LGBTへの理解を深める教育をすることが、日本の家族観や結婚観を揺るがせかねないというようなことを言われ、ショックだった、悲しくて涙がでそうになったとの声が寄せられています。
工業用水の廃止条例は、私の所属する委員会での審査でした。この条例の質疑は、公営企業委員会と財政委員会の連合審査になりました。連合審査が実現するまで、理事会が何度中断したか分かりません。それでも実りある審議をしようとまとまり、実現しました。工業用水道事業は、皮革業やメッキ業など水を多量に使用する事業所が、地下水をくみ上げていたものの、深刻な地盤沈下が止まらず、国が揚水規制をかける代わりに飲み水として使用する前の段階の水を工業用水として江東区や江戸川、北、足立など8区と練馬区の一部に供給していたものです。練馬区には、雑用水として団地のトイレの洗浄用に活用されています。この事業は、ピーク時660以上の事業所が使用していましたが、現在は180事業所と激減、赤字も続き、水道管の更新などに今後2300億円もかかるという試算を示して都は廃止を決断しました。都の事業として始まった工業用水事業が都の都合で廃止になるのです。支援はしっかりやってもらわないと特に事業者は上水道料金に切り替わることで、使用料が8倍、12倍にもなる人がでてくるということも明らかになっています。切り替え工事など100%都の費用で行い、水道料金についても、10年間は今のまま据え置きにすることを約束させることができました。団地のユーザーについても、特段の配慮を求めました。
2つの条例提案をしました。
一つは、公立学校施設への冷房器機の整備促進条例です。
今夏の異常な猛暑をうけ、体育館の冷房設置など熱中症対策に関する緊急提案も行い、私も大泉桜高校の熱中症搬送をうけ、独自に区議団と申し入れも行ってきました。都知事は、代表質問への答弁で補正予算も組んで区市町村を支援すると重要な答弁をしました。
マタニティパス条例
母子健康手帳を受けて、一年を経過していない妊産婦に5500円分がチャージされ、通院や外出に使える交通系ICカード「マタニティパス」を交付する区市町村を支援するというものです。
私たちは、孤独になりがちなお母さんの不安に寄り添い「心配なことがあるときは行政を頼っていいんだ」と思って欲しいという願いをこの条例に込めました。
いずれの条例も、都民ファ、自民、公明、国民・民主、維新、かがやけ、生活者ネットの反対で否決されました。ひどいものです。
代表質問では、これらの問題をはじめ、介護サービス、土砂災害が相次ぐ中、避難所などが区域内にある警戒区域の対策、中小企業・小規模企業振興条例でも前進がありました。
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