こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。
今日は74回目の敗戦記念日です。新宿駅東口で山添拓参議院議員、目黒健太民青新聞局長とともにお話をさせていただきました。台風が近づき、天気が心配でしたが演説中は雨も降らず、雲が日差しを遮ってくれたため最近の暑さと比べると過ごしやすい朝でした。
民青同盟の目黒氏は、ボリビアの加盟で核廃絶条約が25カ国になったことを報告。核も戦争もない社会をめざそうと訴え。山添参議院議員は最近話題の日韓問題における100万回超えのご自身の演説動画も紹介。二人の演説は心に残るものでした。
私も訴えをさせていただいたので、以下に紹介します。
今日は74回目の敗戦記念の日です。私は毎年この日、過去の歴史の真実を見つめようと、今一度学ぶ日として決めています。私自身、祖母からいつもこの時期になると、戦争で焼け出されたこと、朝鮮の人たちが軍人にひどい目にあっていたことを聞いて育ちました。怖くて仕方ありませんでした。でも日本が推し進めた侵略戦争と植民地支配によってアジアで2000万、日本の国民も310万人が犠牲になった戦争を体験していないし知らないのです。
私たちは過去に起きたことに直接の責任はありません。しかし多くの人々の犠牲を払って新しい憲法、憲法9条ができたおかげで平和に暮らすことができています。だからこそ、安倍政権がなりふり構わずこの国を戦争する国に変えようとしている動きを止める、過去の過ちをもう一度くり返さない国にしていく、平和憲法9条を次の世代に手渡す責任があるのではないでしょうか。74年間という月日はとても長く、記憶の彼方になっていると思います。それだけに戦争を知っている人たちも、これから歴史を学ぼうとしている若い方もぜひ今日を新たなスタートとして過去の真実に目をむけていただきたいと思うのです。
とりわけ、最近はとても心配なことがあります。
1つは、愛知トリエンナーレのことです。国際芸術祭の企画の1つ「表現の不自由展・その後」がわずか三日で中止に追い込まれました。日本軍「慰安婦」を題材にした少女像や昭和天皇を題材にした作品展示に対しテロ予告や脅迫などがされたからです。この事態は本当に重大な問題をはらんでいると思います。「表現の自由」を定めた憲法21条は、日本政府が戦前、芸術や文化、学問の研究を検閲し、民主主義をつぶして戦争に国民を駆り立てた反省の上に定められたものです。それが今脅かされ、名古屋の河村市長の少女像に対する嫌悪の発言や、すが官房長官の芸術際への補助金にまで及ぶ発言があり、自分たちの気に入らないものは排除する姿勢があらわになっています。戦前と似ていると思いませんか。
もう一つ、来年はオリンピック・パラリンピックです。私たち都議団は猛暑の開催にあたり抜本的な暑さ対策や予算の透明化を求めてきましたが、同時にオリンピック憲章がうたう「平和の祭典」として開催することを要請しています。しかし東京都は、はっきりと平和の祭典とするといわないのです。全国の平和市長会が2020大会閉会日が8月9日、長崎への原爆投下の日であることからぜひ、連携・協力したいと言っていることも、組織委員会のやることだからと「知らない」などと言う始末、まったく人ごとです。「平和」の一言でとたんに固まってしまう、情けない話です。
かつてドイツの大統領が「過去に目を閉ざすものは、現在にも盲目になる」「非人間的な行為を心に刻まないものはまた危険に陥りやすい」と言いました。私は、今この日本で起きていることはこの言葉通りのことではないかと思うのです。
インターネットでは言葉が溢れ、次々と流れては忘れられていきます。未曾有の事件も次の日には忘れ去られるような時代ですが、こうした中でも、歴史に向き合い、平和を求める人々の声は広がり続けています。
表現の不自由展の再開を求める声はどんどん広がり署名も取り組まれています。昨日は練馬駅で19名が呼びかけに応えてスピーチし、駅前はお盆で人が少ない中、一時間で60筆の署名が集まりました。一昨年国連で採択された核兵器禁止条約は昨年の今頃は14カ国でしたが、今25カ国までになりました。
私たち日本共産党はこうした取り組みに連帯し、平和を求める人たちと手をつなぎ、戦争のない社会をつくるため力を尽くすことをお約束して訴えとさせていただきます。
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