こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。
東京都と各区市町は「東京における都市計画道路の在り方に関する基本方針(案)」を発表し、8月12日を締め切りにパブリックコメントをおこないました。
事業中の路線、第四次優先整備路線や特定整備路線から外れている都市計画決定された道路についての見直しの検証をおこなった結果が方針案に示されていますが、検証対象になっている道路計画の1つが50年以上前に決定された補助172号線(練馬区旭丘~桜台)幅員16mの計画です。右の画像の青い線(薄くてすみません)。
今回の方針案で補助172号線は、見直しをすることなく計画は存続することになっています。しかし、この計画本当に必要なのでしょうか。
地元の声は?
先日、曽根都議とともに計画線を歩き、地元の人たちに話をうかがいました。
計画は豊島区から江古田駅東側の旭丘小学校(実は統廃合対象校)の校庭を突き抜け、お隣の日大芸術学部を横切る。江古田駅さらに東側を南北に通る小竹通りも横切り、環七方面に計画線をたどると浅間神社。
線路の南側も神社の敷地だった浅間神社はまちづくりに協力して多くの土地を提供してきた歴史があります。この神社の境内を横切るわけで「もうこれ以上はやめて欲しい」というのが意見。
そして「市場通り商店会」。
かつてはとても賑わいがあり市場にはお味噌の量り売りをしてくれる味噌屋さん、貝類を販売する店、蒲鉾屋、煎豆屋など今ではお目にかかれないお店が並んでいました。その市場は172号の計画線上にあり、かなり老朽化もしていたためすでに閉鎖しています。私たちは、計画線上にある食料品屋さんを訪ねて話し込み、商店会長、豆腐屋、青果店などにご挨拶と聞き取りをしました。どの人も計画は知っているが、まさか通らないだろうと思っていますし、南に千川通り、東には放射36号線、西は環七がすでにあることから必要ないと考えています。また、計画線にかかるお店ははっきりと反対をしています。
もう一つの商店会、江古田ゆうゆうロードにも聞き取りに行きました。
この商店街は月末土曜日にはナイトバザールを行い、区内でも有数の商店街で、計画が進めば現道を大幅に拡幅することになります。約6mを16m道路にする計画ですが、地図上では拡幅するのはほぼ片側。そうなればセットバックする側(南側)の商店はなくなる。反対側も軒先がとられてしまう。これでは商店街とは言えません。「これでは商売できない」「なんとかして欲しい」という声、声、声。
こうして訪ねると、計画を知っている店と知らない店があるのです。都も区も検証するというのなら地元に丁寧に話を聞くべきではないでしょうか。
昔あった計画見直し運動
地元で長く商売をしている方ばったりお会いして、昔の話を聞くことができました。
実は、商店街として172号線は必要ないから計画は廃止してもらおうということになった時があったそうです。
結局、その手続きをすることなく今日に至っているのです。自分の代で終わりだからと、計画の見直しを諦めるしかないのかといった声も。
172号道路は必要ない
この日は、環七から桜台方面へは行くことが出来ませんでしたが、いずれも現道なしの計画線です。実現性が疑われる計画です。
旭丘から環七まで歩いてみても、改めてこの街には補助172号線の必要性は極めて低いと言わざるを得ません。この道路計画は、1964年に決定され50年以上を経ていますが、すでに家は立ち並び、商店が営業し、環七、千川通り、放射36号線に囲まれ、その上にもう一本道路が必要とはとても思えない。これが地元のみなさんの声です。
都は補助172号を第四次優先整備路線として早宮~放射35号線計画線までを第四次湯煎整備路線に決める際、「延焼遮断帯」と「交通処理機能の確保」を理由としていますが、すでに述べたように172号線の北、東、南には幹線道路があり、江古田はすでに密集市街地整備事業をおこなっています。地域のコミュニティや歴史も壊して道路をさらにつくる必要性は極めて低い。
そもそも、事業中であっても、優先整備路線であっても検証を行うべきですが、東京都は対象から外しています。これこそ問題です。
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