こんにちは、日本共産党都議会議員とや英津子です。
西武新宿線立体化問題の続きです。
疑問点その6-住民本位の連立事業ではないのか
住民本位の連立事業というのを考えた際、立ち退き問題、借地問題が、町に深刻な影響を与えるものとして捕らえられなければならないと思います。住宅や商店の立ち退き、仮線方式に伴う借地による転出入など住民への影響を最小限に抑えるべきですが、都は現在の鉄道敷地内を最大限に活用との考えを示しました。
住宅や商店の立ち退き、あるいは仮線方式による借地の影響は認識しているとしたところは重要です。
一方、立ち退き件数の多寡を3つの条件の評価項目に入れていないのはなぜか見解を聞くと、構造形式については、3つの条件から選定と答えるのみ。
と何も答えていません。つまり、立ち退きや借地が地域に与える影響を認識しながらも、そうした地域への影響を評価項目に入れるつもりはない。計画に影響を及ぼさない範囲でできうる限りの努力をするというレベルの話です。なぜ評価項目に加えないのか不自然です。
先に示した相模鉄道では高架の方が大幅に工期が長くなる比較表となっています。これについて横浜市の連立事業担当者は、「高架の方が長期間となったのは、参考にした事例で側道の用地買収にかなり時間がかかっており、その実績を横スライドしたことがある」と答えました。
さらに、借地も一定の規模となり、土地収用の手法も使えませんから、この用地交渉も相当長引いてもおかしくありません。
西武新宿線の井荻・西武柳沢区間の連続立体交差事業については、高架方式と地下方式のどちらを採用するかについて、シールド工法の工夫によって経費や工期を縮減することについても、環境やまちづくり、地元要望の影響を深く調査分析するということについても、検討が尽くされていないというのが率直な現状ではないかと思います。検討によっては、地下方式のほうが、住民の悲願である踏切の除去も早く実現するという可能性もあります。
地下方式のメリットについてより広範に検討を加えるという立場から、本陳情の趣旨採択を主張しました。
ーおわりー
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