こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。
決算特別委員会質疑、住宅問題の二回目です。
前回は、住宅セーフティネットとして進めてきた「東京ささエール住宅」のほとんどが大手住宅事業者の大東建託の登録で数が伸びてきたことをお知らせしました。
さらに聞いていくと驚愕の事実が明らかになりました。
登録住宅と専用住宅の月額家賃の最低額と最高額を聞きました。すると、
登録住宅の最高額は38万円。最低額が2万2千円。専用住宅の最高額は16万300円、最低は2万9千円でした。また、世帯主が住宅確保要配慮者以外の一般世帯の入居率は65%でした。
つまり、住宅確保要配慮者のために創設した制度が事実上住宅確保要配慮者が排除されているということがはっきりしました。
さらに、家賃の分布です。
住宅確保要配慮者専用の住宅は、5万円までが153戸、5万円超10万円244戸、10万円超から20万円は201戸でした。
低所得者が入る住宅の家賃、5万円以下は153戸しかない。一方10万円~20万円は201戸と高い家賃の方が多いのです。
住まいの確保に困難を抱える人への対策として、国と東京都きもいりの事業がいったいなぜこのようなことになっているのか、徹底的に調査をして都民にわかりやすく説明すること。早急に事態を改善することを求めました。
どこがセーフティネット住宅なのか。
担当の部長は、この質問に「東京ささエール住宅は、国の住宅セーフティネット住宅制度に基づいて実施をしておりまして、国は、住宅セーフティネット制度で、住宅の登録の条件といたしまして、家賃が近傍同種の住宅と均衡を逸しないとしてございます。」と答弁しました。
やはり、本当に役割を果たそうと思えば借主への家賃補助が必要なのです。
いま都が実施している「家賃低廉化補助」は、家主への補助ですが、大家さんの不安を解消し、制度への積極的な参加を促すことには成功していません。
実際、家賃低廉化補助を実施している自治体の実績は、墨田区三年連続ゼロ、世田谷区、豊島区、練馬区、八王子市のみ。
神戸大学の平山洋介教授は、住宅セーフティネット政策は、住宅困窮に対応する上で、現在ではほとんど役に立っていないと厳しく指摘しています。都として国に制度設計の見直しを求めるとともに、今すぐにできる手立てとして、登録住宅の正常化と借主への家賃補助の実施を重ねて求めました。
つづく
【雑感】
・土曜日は代表質問の検討で執筆者と役員は一日中都庁に缶詰め状態でした。
・久しぶりに車で都庁に行くことにしたので、朝、桜台の私の事務所に寄りました。そこには私の区議時代いや大先輩の矢沢さんの時代からずっとTさんが朝から夕方までいてくれます。「足が痛くてね」という言葉に胸がつまってしまいました。色々話をしたいのに、時間が無く後ろ髪ひかれながら事務所を後にしました。
・12月4日は一緒に働いてきた仲間であるTさんの命日です。けんかもしたけど、みんなで楽しくやっていたのが懐かしいです。3年前に逝ってしまい、寂しいものです。
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