駆けある記

ホームドア設置急いで(決算特別委員会報告②)

こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。

都市整備局に対して、公共交通のバリアフリー化、豪雨対策とグリーンインフラについて質問しました。今回は駅バリアフリー化について報告します。

住民にとって、公共交通は移動の手段であり、移動は大事な権利です。高齢者や障害者、子供を持つ親にとって、鉄道駅のエレベーターやエスカレーター、ホームドアの存在は大変大きく、命にも関わる問題として、バリアフリー化と安全性の確保を進めることが重要です。
一九九四年のハートビル法、二〇〇〇年のバリアフリー法が成立し、これらの法整備によって、公共交通機関の駅や電車などの乗り物をバリアフリー化する、駅構内のエレベーターやエスカレーター、スロープなどの設置や、運賃表、ホームへの案内板などの点字の表示などが一定程度改善されるようになりました。しかし、鉄道駅の現状は十分に、バリアフリー化されているとはいえません。さらなる公共交通、鉄道のバリアフリー化が求められています。

2023年度末時点のホームドア整備状況は、JR及び私鉄の整備駅数は百八十七駅、整備率は三八・九%、地下鉄の整備駅数は二百二十二駅、整備率は九七・四%。
JR及び私鉄駅に対し、都は2023年度は十二駅で合計五億一千五百万円の補助を実施しています。

東京都が補助を行っているJR、私鉄の駅の整備率は三八%
国の基準で駅数をカウントすると、先ほども出ていますが、JR、私鉄合計で四百八十一駅、六割にするには、あと約二百八十一駅の設置が必要です。二〇二三年度末の設置は百八十七駅でありますから、残りは百二駅になります。昨年は十二駅設置したということですが、年間十二駅ですと、二〇三〇年までに、七年間で八十四駅ですから半分にも届きません。また、一〇〇%にも程遠い状況となっております。さらに加速させる必要があります。

◆なぜ、JR、私鉄の進捗が遅いのか

それにしても、地下鉄の整備率に比較して、JR、私鉄の進捗が大変低くなっているんですが、その理由について聞くと…。

○村上地域公共交通担当部長 令和五年度末時点のホームドア整備状況は、JR及び私鉄の整備駅数は百八十七駅、整備率は三八・九%、地下鉄の整備駅数は二百二十二駅、整備率は九七%でございます。

と答弁。まったく正面から答えませんでした。

事業者の責任だから何の分析もしないし、何も聞かない、事業者に聞き取りもしないという姿勢でいいのかと、厳しく指摘しました。
なぜ設置率にこれだけの差が出てしまうのか。都営地下鉄は東京都が運営しており、交通局が運営する都営地下鉄は設置率一〇〇%です。公共が責任を持てば一〇〇%に計画的にしていく。新しくできる駅はちゃんとホームドアを設置するという計画がきちんと定められているからではないでしょうか。
民間事業者について、東京都は事業者の判断だということをよくいいますが、事業者任せにしておかず、一日も早くホームドアを設置してもらえるよう、支援も含めて検討していただいて、働きかけていただくことを要望しました。ホームドアは命に関わる問題です。報道によれば、ホームからの転落事故は、毎年六十件から八十件起きているといわれております。死亡事故、人身傷害事故は後を絶ちません。

公共交通は事業者の責任もありますが、都民の移動を保障するため都も責任を持つべきです。

◆西武池袋線大泉学園駅のホームドア早く

西武池袋線大泉学園駅は約八万人の乗降客が利用しており、練馬駅に次いで乗降客が多い駅です。しかし、ホームドアはいまだに設置をされていません。ホームも大きくカーブしていて、電車とホームの間がかなり空いている場所もあり危険です。

そのため早期のホームドア設置が求められています。

国のホームドアのさらなる整備促進に向けた提言では、軽量型ホームドア等の整備を促す政策的誘因の検討を行っていくことが必要であると専門家から意見が出ています。
都においても、ホームドアの整備促進につながる技術的な対応策について検討をしてきたのか聞きました。

○村上地域公共交通担当部長 都は、技術的な課題に対応するため、令和三年度に鉄道事業者との検討会を設置し、令和四年度に、軽量型ホームドアの導入等、事業者が様々に工夫し、対応している事例を課題解決の技術的方策として取りまとめました。

と答弁。

そもそもホームドアは風圧や乗降客の押す力などに対応するため、かなり重く頑丈につくらなければなりません。そして電車を止めて工事を行うわけにもいかず、限られた時間での作業となり、人件費も通常の工事よりかかります。

検討会での技術的な検討はとても重要です。軽量型の導入で費用も軽減できると思います。

飯田橋駅は以前の決算で質問して、無事、ホームの改修が済んでいます。ホームを約二百メートル移設し、列車とホームの隙間を狭小化する工事と、これに合わせて西口の駅舎の改良等の工事を行いました。その際、総武線ホームが軽量ホームドアで整備をされたと聞きました。
大泉学園駅も、ホームが大きくカーブしていて狭いので、工事が困難だと思いますが、今の鉄道建設技術の進歩を考えれば可能だと思います。

西武鉄道はこの間、大泉学園駅についてはホームドア設置について計画していませんでしたが、ようやく設置を「検討」する駅として位置づけました。

乗降客の安全確保の立場から一刻もはやい設置が求められています。

こうした中、東京都はホームドアの設置を加速するため、JRと私鉄がホームドアを設置する際に費用の3分の1を補助するとの報道がありました!この制度を使うことができれば大泉学園駅にも早期に設置できる可能性が高まります。

住民の皆さんは、ホームドアを設置する会もつくり署名も集めています。東京都もこうした声に応えて鉄道会社を支援するよう求めました。

【雑記】

今年最初の映画「ブラックバード・ブラックベリー・私は私」を有楽町で観ました。

東ヨーロッパのジョージアという国の映画です。

48才の独身の主人公がブラックベリーを摘みに行ったところで崖から落ち、死について考える機会となり、自分が営業する雑貨屋に物品を卸しにくる男性と関係を持つところからはじまります。

女性は結婚して子どもを生んで…というレールから外れる生き方を選んでいる主人公エテロ。しかし、村の人々はそれを良しとしないのか、エテロの噂をし、干渉する。

関係を持った男性に一緒に生きることを求められても一人で生きていくと決めたエテロですが、最後、妊娠していることがわかり、泣き笑いで物語が終わります。この泣き笑いの意味するところがいまいち理解ができませんでした。

期待して仕事を終えて夜、観にいきましたが…。もう少しエテロの生き方を深掘りして欲しかった。

 

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