駆けある記

石神井公園の生物多様性(マルタンヤンマなど)についてー事務事業質疑②

こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。

環境建設委員会の事務事業質疑で石神井公園三宝寺池沼沢植物群落の保全などをとりあげました。

前回は天然記念物の沼沢植物群落の管理・保全についての質疑を紹介しました。今回はその続き、園内の生物多様性についてです。特に取り上げたのがマルタンヤンマ(トンボ)などの希少生物です。

〇園内の生物多様性保全について

都立公園の昆虫をはじめとした生き物について、個体数の調査などはしているのか。そして特に石神井公園はヤンマ類が激減していることから住民の皆さんが危惧しています。とは把握しているのか聞きました。

都は「石神井公園内の主要なカ所において、昆虫類を含めた動植物のモニタリング調査を実施しているが、ヤンマ類の個体数は調査していない。」とのこと。

モニタリング調査を実施しているそうですが、ヤンマ類の個体数も調査すべきです。

そこで都の取り組みをききました。

石神井公園では、昆虫類は商業目的以外で子どもが捕獲する程度であれば許可していますが、ヤンマ類が商業目的などで大量に捕獲され激減しています。都としてどのような取り組みをしているのか?

答弁は「都立石神井公園では、昆虫の商業用の最終を禁止する旨の看板を設置するとともに、巡回時に職員等が注意を促すなど、公園環境の保全に取り組んでいる。」とのこと。

この問題は昨年の決算特別委員会で質問させていただき、この時、都からは「都市公園の管理に支障がある行為をすることという項目が行為の制限として定められており、公園環境の妨げになるような昆虫の捕獲や商業用の収集は該当する」との答弁でした。

区民の皆さんが、定点観測をしています。マルタンヤンマは1995年当時は30分の観察で80匹見られたものが、2002年は一匹です。それだけではありません。2017年以降の記録では、他のヤンマ類も減っています。ギンヤンマは17年当時69匹だったのが24年には27匹オニヤンマは同時期に、3匹からゼロになっています。アオヤンマも12匹から2匹です。石神井公園のヤンマ類を捕獲する人の間では「昆虫採取は禁止されていない」という認識で、都が答弁した商業用目的など大量の採取は禁止であるという認識がまだ徹底されていないように思います。

ようやく今年7月、ヤンマ類の激減も踏まえ、「みんなの宝物をひとりじめしてとってしまうのはよくないよね」「公園環境の保全の妨げとなる昆虫の捕獲や商業用の最終は禁止されています」という掲示がされました。この掲示をしてくださったことは感謝したいと思います。ありがとうございます。しかし、もう少しなんとかならないものかと思います。A3の紙をパウチして池の柵やロープにぶら下げられており、曲がって見えにくくなっている場所もあります。都立水元公園にも昆虫類の捕獲・採集に関する掲示がありますが、木製の丈夫な看板が立っており、見やすくなっています。このように掲示し、昆虫類の捕獲・採取を抑制して欲しいと思い、改善を求めました。

答弁は「掲示物を含め、公園内の案内板等については、公園の立地特性や利用状況、地域の方々のご意見等も勘案しながら、適宜更新等をすることとしている。」というもの。

このままいけばマルタンヤンマなどの青い美しい姿は見られなくなり、後世に生物多様性を引き継ぐことはできなくなります。早急に対策をとる必要があります。

住民の皆さんの声を大切にして、目立つように丈夫な看板を設置していただくよう強く求めました。

さらに、

建設局のHPにはQ&Aのページに昆虫採集のことが記載されていますが、管理者である公園協会のHPにはありません。ぜひ旨を掲載するよう要請して欲しいと思いあわせて求めました。

答弁は「動植物の採取禁止に関しては、公園の利用状況等を勘案しながら各公園に設置している案内板等により周知しており、今後とも適切に対応していく。」

石神井公園を訪れる人々は指定管理者である公園協会のHPを観る人がそれほど多くないと聞きましたが、むしろ多くの人に観てもらえるよう工夫していただきたいし、危機的な状況にある昆虫類のことについてはぜひ、都のHPでも公園協会のHPでも掲載していただきたい。強く要望しておきました。

【雑感】

くまのこと。

今年の漢字は「熊」だそうです。

以前は山が好きで、近郊では高尾、三岳、雲取山などにいきましたが、クマに遭遇することもなくほとんと考えずにルンルン歩いたものです。本当はどこかでこちらを見ていたかもしれません。尾瀬などに行った際、「クマ出没、注意」との看板があり、お!と思ったこともありますが、鈴も持っておらず少し警戒しながらさっさと行き過ぎた記憶があります。これまで無事ハイキングを経験してきたものですが、ここへきてクマ被害が各地で起き、街の中でも発見されるようになりました。秋田や山形、北海道ほどではないけれど東京にもクマがいます。

なぜクマが各地で出没するのか…、専門家に聞くとドングリの凶作が関係しているということで、ますます興味がわき書籍も購入し読んでいるところです。

東京都ではツキノワグマをレッドリストで、南多摩地域で絶滅危惧種2塁、西多摩地域で準絶滅危惧種として評価しています。

人とクマが一定の距離を保ち、共生できるよう都としてできることを追求していきたいと思います。先日は「クマ被害を防止するための申し入れ」を行いました。申し入れについては別途紹介します。

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