駆けある記

都が規制を強化ー重層長屋ー

こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。
いよいよ、今週から決算質疑がはじまります。私は保健福祉局、教育庁、生活文化局、オリンピック・パラリンピック準備局関連の決算を質疑します。ほぼ一日おきに質疑をするので、準備に苦労しますが頑張ります。
さて、5日に終わった都議会第3回定例会で大事な条例の一つが可決しました。
建築安全条例の改正です。この条例の改正の背景は、都内での危険な重層長屋の増加があります。安全条例では、共同住宅などの特殊建築物は、安全性を確保するために、旗ざお敷地といわれる路地状の敷地には原則、建物の建築を禁止しています。

今はこんな重層長屋が建てられるのです

ところが、長屋には規制がなく2㍍の敷地内通路があれば建築が可能なのです。
練馬区の桜台では、共有の廊下や階段がなく、全ての住戸が一階に出入り口があれば長屋だとして、一つの建物に多数の住戸が入っている重層長屋が建築され、近隣住民と紛争になりました。住宅が密集し火災が起きた時など逃げ道もないような狭い敷地に重層長屋が計画され、近隣の人たちの安全も保障することができないにもかかわらず、建築会社は強引に進めました。
こうした事例が都内各地で起こり、裁判に発展したり審査請求がされたり、住民の運動が国や都を動かし、今回の条例改正につながりました。

それまでは、大手の不動産会社などが、「路地状敷地、旗ざお敷地にも建築可能」「敷地を最大限に生かせます」「工期が短く投資効果がすぐれています」「賃貸住宅経営の安定」などと法規制の隙間をぬって投資をあおる宣伝が次々と展開されていました。
もともと、建築安全条例では特殊建築物、住宅でいえば共同住宅は路地状部分のみによって道路に接する敷地には建築することはできません。なぜなら、安全上、防火上問題があるからです。しかし、重層長屋は共同住宅として扱われないため共同住宅なのに建築が可能であったのです。


今回の改定では、

①住戸面積が三百平米以上または11戸以上の場合、敷地内の通路幅は現行の2m以上から3m以上に引き上げる
②住戸の最低床面積が40平米を超える場合は、延べ面積四百平米までは2m以上に据え置き
③道路から最も遠い住戸の主要な出入り口から道路までの距離が35mを超える場合、この道路幅は4m以上
④建築規模にかかわらず住戸の窓など主要な出入り口以外の開口部から道路まで、幅50センチ以上の避難上有効な通路を設ける

例外規定もありますが、これまで建てられた既存不適格の重層長屋が将来建て替えた場合、現在の条例が適用になるので同じものは建てられなくなります。横浜市ではもっと規制が厳しい条例をもっていますが、東京都でもこうした事例に学ぶことが必要だと思います。


市区町村での独自条例

今回の条例改正では、区市町村が独自条例を持つ場合は、今回の改定内容と同等あるいはより厳しい規制をかけるものでなければならないと定めています。

適用除外について

知事が安全上支障がないと認める場合においては条例を適用しないという適用除外規定が設けられています。この規定は、個別具体の計画ごとに、東京建築安全条例に基づき、特定行政庁である練馬区などが判断することになります。新宿区下落合の通称「たぬきの森事件」という建築確認を出した重層長屋の許可が取り消しになった計画があります。この時の判断基準では、敷地に公園などの公共的空間、空き地が接していて、道路に出なくても直接避難できる場合や道路にでなくても避難できる広い空地が敷地内にある場合をあげています。この判決では、適用除外になる安全上支障がないと認める場合は、しっかりした高い安全性が求められる内容だということになります。


さらなる拡充を

今回の条例改正は、重層長屋を規制しようという新たな取り組みです。そして地域住民が長年暮らしてきた現在の環境が壊れることを危惧し、手探りでプロの建築会社、不動産会社などを相手に闘い抜いた成果です。今後さらに検証を重ね、安全上の問題などが生じた場合は都として機敏に対応し、条例を充実することを求めていきたいと思います。

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