日大病院撤退訴訟、56億円返還決定(遅延損害金約6億)
日本大学医学部付属練馬光が丘病院は、2012年3月末をもって撤退し、現在地域医療振興協会に運営が引き継がれています。
日大撤退時、残された課題となったのが病院開設時に練馬区に預け入れた保証金50億円です。医師会は病院運営をしていた当時、90億円を超える負債をかかえており、日大が引き継ぐ際、区は負担処理資金の一部として保証金50億円を使ってしまいました。
日大撤退時、残された課題となったのが病院開設時に練馬区に預け入れた日大の保証金50億円です。
日大撤退以後も保証金めぐり対立
練馬区は日大が撤退した後も、30年間の契約が満了した時点で保証金返還に応じるとの見解を崩さず、地域医療振興協会に引き継がれた直後の6月、日大から返還の提訴をされました。
東京地裁判決ー50億円の返還命令
9月17日、東京地裁は練馬区が日大に対し保証金50億円、遅延損害金約6億円の支払いを命じる判決を下しました。
判決を受け、練馬区は22日に行われた医療・高齢者等特別委員会に控訴断念、返還に応じる旨の報告を行い、今定例会には追加で56億円余の補正予算が提案されました。
問われる区の責任ーわが党はこう考えます
遅延損害金を含む、約6億円ものあらたな負担を増やした区の責任は重大です。
日大が撤退を表明して以降、区との間では双方の意見の対立があったにせよ、契約は合意の上で解除されており、この時点で50億円の保証金の返還を拒否する根拠は成り立ちません。
私たちは当時、委員会の中で、裁判ではなく、双方の話し合いによる解決を求めましたが、結局、区は聞き入れず、裁判で争うことを決定。その結果6億円の負担増を区民に強いることになりました。しかも、その責任の所在を未だに明確にしていません。
区議団は、保証金50億円の返還は当然としても、責任をあきらかにせずに6億もの負担を区民に強いることは看過できないとして、補正予算には反対しました。
区は誤りを認め、責任を明確にした上で区民に謝罪し、区民への説明責任を果たすこと、またこれを教訓にして、練馬の医療の充実に生かすことを私たちは区に強く求めていきます。
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