駆けある記

都教育委員会は不当な再処分やめよ

こんにちは、日本共産党都議会議員とや英津子です。

本日、東京都教育長に日の丸・君が代に関わる減給処分取り消しになった原告に対し、謝罪と再処分を行わないよう求める申し入れを行いました。

対応したのは、人事部長と課長2名。都教育委員会はこの間卒業式や入学式で起立しない国家を斉唱しない教員に対して懲戒処分を行ってきました。この間500名近い教員が処分されていますが、多くの教員が立ち上がり裁判に訴え、勝訴を勝ち取っています。ところが、教育委員会は裁判で敗訴したにもかかわらず、事情聴取を行い、戒告処分にしてきたのです。

今回は、昨年3月に勝訴が確定した裁判の原告1名を八ヶ月以上経過した12月に突然、翌日に登庁するようにと命令し、授業時間にも関わらず呼び出していることからみても、極めて非常識であり。緊急で申し入れをしたものです。

申し入れは以下の通りです。

 

 

2020年1月8日

東京都教育長 藤田 裕司 殿

日本共産党東京都議会議員団

 

「日の丸・君が代」にかかわる減給処分取り消しとなった原告に謝罪し、再処分を行わないことを求める申し入れ

 

都教育委員会は、入学式や卒業式での「君が代」の起立斉唱を命じた職務命令を拒否した教職員への懲戒処分を取り消す東京高裁判決を不服とし上告していましたが、最高裁は2019年3月28日、これを不受理としました。これにより、特別支援学校教員1名の不起訴に対する減給処分が取り消され、都教委の敗訴が確定しました。

これは従来の最高裁判決に沿い、減給処分は相当性を基礎づける具体的事例がなく、社会通念上著しく妥当性を欠き、懲戒権の範囲を逸脱・濫用しており違法であるとの判断が示されるとともに、不起立の回数を理由に、より重い処分を科す都教委の累積加重処分に歯止めがかけられたものです。

 

原告団は都教委敗訴を受け、司法により違法とされた処分を行ったことを「反省・謝罪」し、「再発防止策を講じること」などを求める請願書を提出しましたが、都教委は、反省も謝罪もしないどころか、敗訴確定から8か月以上たった昨年12月18日に突然、当該教員を「事情聴取」と称して翌日に都庁来るようにと命じました

これまで減給処分を取り消された現職の都立高校教員に新たに戒告処分を発令した事例(2013年~2018年合計18名)をみると、今回も、減給処分が取り消された教員に「再処分」を科すための準備であることは明白です。処分が取り消された事案での再処分など到底認められません。

さらに今回の事情聴取は、当該教員は授業があるにも拘わらず、前日に校長を通じて命令で都庁に呼び出すというやり方で、職務の都合に合わせた日程調整など一切配慮もないものであり、到底許されません。また、法的な助言のための弁護士の同席も拒否したことも当該教員の権利を侵害するものです。

教育委員会の対応は、国旗に向かって起立し斉唱することなどを命じた職務命令が、思想および良心の自由について間接的な制約となり得ることを認め、自由で闊達な教育のために、すべての関係者の真摯で速やかな努力を求めた最高裁判決にも反し、教育行政としてもふさわしくありません。

よって日本共産党都議団は、以下の4点について申し入れます。

1、今回減給処分の取り消しが確定した教職員に対し、再処分を行わないこと。

2、処分取り消しが確定した1審原告らに直ちに謝罪し、二度と「違法」な処分をすることがないよう再発防止策を講じること。

3、処分を取り消された原告らの名誉回復・権利回復のために、都教委ホームページ等での懲戒処分の公表と同じ方法で処分が取り消された事実を公表すること。

4、子どもたちの授業に影響を与え、また弁護士の同席も認めない事情聴取のやり方を改めること。

5、原告らが求めている話し合いの場を早期に設けること。

6、10・23通達を撤回し、校長の職務命令、累積加重処分、再発防止研修などの「日の丸・君が代」を強制するための一連のやり方を抜本的に改めること。

以 上。

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