こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。
学習会の報告もアップするつもりが、他の予定に追われてできていません。そうこうしているうちに、都の第二回公園審議会が8日、開催され傍聴してきました。
【都からの説明では…】
都からは、計画コンセプトごとに現況と公園整備への展開の説明。30分くらいかけていました。
あくまでこの計画は、一応ハリポタの営業期間である30年終了後の姿。いや、30年後にどうなっているか分かりません。そして都市計画区域を公園の設計面積としています。
コンセプトは①水と緑②防災機能③にぎわいです。
①の公園整備への展開では、水遊びの空間の整備、樹林地の整備、歩行空間の確保から日本庭園まででてきました。起伏や水景施設、オープンスペースはこれから30年間ふさがれる巨大な建物の整備区域です。
②広域防災拠点についてー区域周囲から逃げ込む出入り口が少ない、五ケ所の井戸があること、また避難・活動の場に適する平坦地としてハリポタの建築物のあたりなど現況の説明。
公園整備への展開では、東西の緊急車両の入口の整備、避難場所となる広場などの説明がありました。
③にぎわいのコンセプトは、現況として練馬城の歴史、農業等を活かした地域連携、民間との連携(P-PFI等の民間活力導入)、そしてハリポタスタジオツアーです。民間施設との調和を強調していますが、どこが調和なのだろうか、あれだけの巨大な建物が川の北側を占めていたらどうしたって調和とは言えません。
公園整備の展開では、民間との連携で、30年間は民間事業者が運営し、自然の中で人々が活動、緑と水を生かした体験・体感の場、土地の歴史を生かした整備、風景などなど。
ゾーニング案では、花のふれあいエリアから、わんぱくレクリエーション、緑と水の憩い、日本庭園などが記載されている。
【主な意見】
委員からは庭の湯の運営とハリポタの30年間を考えると、10年、20年のステージのプランを考えるべきとの意見が出ました。30年たたないと実現しないことへの批判です。しかし、30年たっても実現する保障はどこにもない。マルシェを早めにオープンしてもらいたいと要望も。
さらに、かなり期待があるわりにはクラッシックな感じがすると言われてしまった。ここが、私がどこからこの案を持ってきたのかと違和感を感じたところです。
住民が親しみコミュニティの存続を求める人もいました。温暖化が進むもと、グリーンインフラとしての機能を持たせてほしい。
他に、連続的空間というが、分からない。来園者のイメージについて、わんぱくという言葉にネガティブ、男の子のイメージを感じるとの意見も。最後は、立派すぎる公園はいらない、維持・管理など将来に負担になることに危惧する意見がありました。
国交省から出席していたのには驚きました。なぜ、都の公園をつくるのに国交省?と思ったら発言を聞いてなるほどと思いました。この方は、ハリーポッターの集客力に期待し、インバウンド含め新しい人が来ること、区域を超えた集客力だと言い、もう少し強く打ち出すことを求めています。つまり、この公園で稼げということ。小池知事の「稼ぐ東京」のために座っていたのかと。
【説明と質疑を聞いて】
この案はどこから持ってきたのか…。審議会の後で聞きましたが、いまいちはっきりしません。2017年、18年に行った委託調査のイメージに似ているような気もしますが…。
私が感じたことは「防災機能の強化」を理由に2011年に優先整備区域として指定されたはずの練馬城址公園ではない。井戸が五つあるが、全て使用できるのか?との質問に対し、今でも使っていると答えたのは一か所だったような気がします。ポンプアップで使っているのかどうかの質問にも答えず。
さらに、広大な公園の図面を描くのはいいが、いったいいつ整備するのかその時期もはっきりしない。いまでも避難場所なのに、これではその機能を維持することも強化することも無理なのではないかと思うのです。
優先整備区域を決めた時、当時の公園緑地部長は「緑地が持つ本来の機能の発揮はもとより、本年三月に発生した東日本大震災を踏まえまして、防災機能強化等の視点から優先整備区域としております。」と答弁されています。この話はいったいどこへいってしまったのか…。東日本大震災の教訓は微塵も感じられない。
描かれた通りの公園になるのか、それとも30年もしないうちにハリポタが撤退し、また違う事業者が入り…。事業者は儲からなければ簡単に撤退するでしょう。公共的空間でもあるこの区域を住民の納得のいく形としていくことの重要性を感じています。これだけの広い区域を考えたとき、周辺の地域に及ぼす影響は大きいし、人や車の行き来、環境面などなどあらゆる場面を通じて意見をあげていくことが大事です。
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