駆けある記

石神井公園駅前再開発の理不尽さー現地へ

こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。

ようやく夕方になると秋の気配を感じる頃となりました。

昨日、石神井公園駅前再開発の調査に入りました。この問題が11月の都市計画審議会に付議される予定で、都議会都市整備委員会に事前説明があります。その質疑の準備もあり、地元の人たちに話を聞くことになりました。以前から周辺住民の方の関心の高い問題ですが、現地調査について報告します。

担当は北区選出の曽根都議で、地元の有馬区議と私の三人で現地へ。

地元の方々もきてくれました。

2012年(平成24)にできた地区計画では、駅南口の高さ制限は35m。最高で50m。周囲の景観との調和を大切にして突出した高さの建物はつくらないことを基本に策定されています。

それが、策定されて約二年後に変更の話が持ち上がります。そもそも地区計画は10年くらいをスパンに建て替えを誘導していく制度です。数年で街の景観の根本理念を変えることは制度の運用として不適切です。

なにを急ぐのか!コロナでもおかまいなしの説明会

練馬区は変更の原案説明会を7月に行いました。コロナで人を集めることが困難な時期、4回に分けて。何が何でもという区と準備組合の異常な姿勢に疑問がわきました。関心があっても不安な人は出席できないのに。

原案の内容は?

近所のビルから撮影。正面の三角の建物のあたり一体が100mのビルに。

今回の変更内容の一番の問題点は、指定された駅前の地域では「敷地面積が2000㎡以上で、かつ高度利用地区の指定または総合設計制度の許可を受けた場合は最高高さ制限を採用しない」となっており、いくらでも高い建物が建つことになります。駅前に超高層ビルの壁ができる条件がそろったのです。

この間の区議会では、現行の地区計画を定める際に、区技監が「今後は高いものはつくれなくなる」と答弁したものが議事録に残っているそうです。ところがこの公式答弁を反故にしてなんと、「敷地広さ次第では、従来からもっと高さを認めてよい考えであった」という。しかし、議事録には一切残っていないようです。地元区民を欺くようなやり方です。

商店街も怒り心頭

石神井公園駅前から石神井公園ボート池に向かう公園通り商店街の人たちの多くも怒っています。

現行地区計画では現在6.4m幅の道路を10mに拡幅する、その際は買収になるのですが、今回は幅員を買えず、2mの壁面後退で済まし、その分は買わないという案です。

商店街がよくなる、拡幅した分は買ってもらえると思っていたところが、買いません、後ろに下がって下さいでは納得いかないでしょう。ましてや、商店の顔の部分を削るのに。

議会には、反対者の地図もつけて陳情がでています。

それでも強行か…学習会で分かったこと

問題点はこれだけではありません。

9月6日に区画再開発全国連絡会の遠藤哲人氏を招いて学習会を行いました。

駅前の中心市街地の便利なところに「公共公益施設」が整備される。練馬区は石神井庁舎を再開発ビルに移転させる計画で、総事業費190億円のうち民間開発ビルに概ね80億円、道路開発も含め110億もの税金 …公共施設の分は30億円。この金額が妥当なのかという疑問も出されました。

地権者は、タダで家を新しくしてもらえるという言葉に賛成してしまいます。大半の土地を手放し、償却資産であるビル床を得るのですが、簡単に言えばこれまでは座布団に一人で座っていたが、今度は一枚の座布団を他から他人を4人連れてきて5人で使うというようなもの。5人座るにははみ出てしまうから、人々をたてに積む。そのため座布団の一人あたりの所有持ち分は1/5になるということです。儲けるのは、外部のデベロッパー・マンション業者、建設業者です。

区の都市計画審議会は10月、都は11月に開催予定です。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP