こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。
私の地元、練馬区には94年間営業してきた「としまえん遊園地」がありました。昨年8月31日に、多くの人たちに惜しまれながら閉園した時、当たり前のように存在していた「としまえん」がなくなる、大好きだったプールやエルドラドもなくなることなどに対する喪失感を多くの人々が感じていました。
東京都は明確な答えをさけ都民に進捗も明らかにしないまま昨年6月、練馬区、伊藤忠商事、西武鉄道、ワーナーブラザースの五者で「覚書」を締結し、閉園したとしまえんの跡地、北側の大部分約9万㎡をつかってワーナーブラザースの「ハリーポッター施設」を整備すると発表。運営期間は30年間。
この時の報道をみると…
東京都は12日、都市計画練馬城址公園の整備について、練馬区、西武鉄道、ワーナー ブラザース ジャパン、伊藤忠商事と覚書を締結。緑と水、広域防災拠点として整備するとともに、公園内にハリーポッター スタジオツアー施設を開業する。
とあります。都は、都議会にこの事実をまったく知らせませんでした。一部の都議には知らせたか、関わっていたようなことが言われていますが、事実だとしたら都として公平性に欠ける対応であり、これも問題です。
今年5月17日から工事が始まっています。建築確認がおりていることを確認、「建築計画概要書」を開示請求し、昨日入手。都は閲覧はできてもコピーはできず、仕方なくの開示請求でした。横浜市にアンパンマン施設の概要書を閲覧に行くとコピーさせてくれたのですが。東京都の「一丁目一番地」はどこへ行ったのか。
誰が設計?
概要書では、久米設計、大成建設が共同で設計したことがわかります。建築許可が下りて二週間くらい工事現場には許可を受けたことを示す看板がありませんでした。不真面目だとしか言いようがありません。都に要請して看板を設置させました。
Twitter上では、建築基準法違反であり罰金だとの意見もあり、その旨都には伝えましたが、よほど悪質でなければ取り締まらない建築基準法の形骸化と弱点、長年の行政と事業者のゆるゆるの関係、時間はかかっても法律が都民の味方になるように運用させたい。
工事種別などが変更に
昨年の説明会の資料では、工事種別は「新築」でした。8月に東京都環境局に提出した西武鉄道と伊藤忠商事の「定期借地権契約締結に関するご連絡」はじめ久米設計が現地調査した結果報告などの資料では、建築概要の欄に「新築」とあります。これは、当初駐車場を新築する計画であったものが、現在の駐車場をそのまま活用することによるものです。従って建築確認申請面積は、敷地面積で76,013㎡、確認申請以外が14,530,91㎡に分かれます。建築面積もこれによって、申請面積は34,016、05㎡と申請以外で4,040㎡となります。
また、建築物の高さは15,3m。これは昨年9月の説明会では19mだったので変更ですが、実は8月に都の環境局に提出した計画概要では高さは15mとなっていました。最初から15mだった、しかし説明会では19mで示し、区民の声を受けて変更した。と疑われても仕方ありません。
確認審査期間は民間で
(仮)スタジオツアー計画の建築確認審査は、民間の検査機関である日本建築センターが行っており、4/14に申請、5/12に建築確認をおろしています。確認審査報告書が作成され練馬区に5/17、東京都は5/21に受けています。
練馬区は閲覧もさせないようですが、都よりひどい。
図面では?
立体駐車場は先に記載しましたが、既存のものを活用することになります。最初の説明会でスタジオツアー周囲を囲むように描かれていた通路は、この図面で石神井川河川区域と敷地離れが6mであることがわかりました。石神井川の管理通路4mとあわせれば10m。
まだ読み込めば気がつくことがあるかもしれません。
練馬城址公園と(仮)スタジオツアー計画を住民のみなさんとずっと注視してきました。としまえんLoveのみなさんの思いを痛いほど感じる一方で、この思いを紙のように軽く扱い一度きりの説明会で済ませ、それ以降は一度も顔を見せない事業者の誠意のない態度が許せません。
としまえんの閉園の話は以前からあり、都が練馬城址公園として整備するとも言われていました。そのため早く都民・練馬区民に情報提供し、区民の声を都政に届けたいと思い都議会で質問してきました。
一番最初は3年前。2018年都議会第二回定例会の一般質問。
二回目は19年第二回定例会文書質問、
三回目、19年決算特別委員会、
四回目、20年10/21年決算特別委員会、
五回目、10/23決算特別委員会、
六回目、20年第四回定例会文書質問
練馬城址公園計画は、ハリーポッター施設の営業が完了しなければ完全な形での整備とはなりません。本来なら、都市計画決定されたこのエリアは住民の避難場所として、緑豊かな都市公園として誰もが憩えるようにすべき場所です。その責任を果たさず、「稼ぐ公園」を追求している都のやり方を見直させるため、区民都ともに声をあげ続けたい。
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