駆けある記

石神井公園三宝寺池について①

こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。

今年最後の都議会第四回定例会が明日までです。昨日は各常任委員会で意見表明・表決が行われました。議案の数が多く、私の所属する環境建設委員会では補正予算・議案含めて環境局から補正予算、条例1、契約1、事件案(指定管理者の指定)2件、報告1件が提案されました。建設局関係では補正予算1件、契約3件、指定管理者の指定11件です。たくさんの議案を審査し、質問するのは名案ぎですが、田中とぎとともに調査しました。

さて、今日は11月に行った事務事業質疑について報告します。

この質疑に先立ち、三宝寺池の調査に行ってきました。住民のみなさんから話を聞きながら現地をみると、机上では気が付かないことがたくさんあり、新たな発見もありました。

三宝寺池の管理について

都立石神井公園は三宝寺池に国指定の天然記念物である沼沢植物群落があり、国から管理者として指定され、保存活用計画も作成し保護に努めてきました。この問題については、昨年来とりあげてきており、その続きです。沼沢植物群落についての重要性を改めて確認しました。また保護・管理状況についても尋ねました。

答弁は「三宝寺池沼沢植物群落は国の天然記念物であり、我が国にとって学術上価値の高い重要なものとされている。都は、文化財保護法に基づく管理団体として、その保存が適切に行われるように取り組んでいる。」というもの。

石神井公園は公園協会が指定管理者として管理していますが、委託の範囲は開園区域となっています。都は公園内の石神井池いわゆるボート池はアメリカザリガニなどの外来種の駆除を行っていますが、では未開園区域である三宝寺池はアメリカザリガニなど外来生物の駆除は毎年だれがどのようにおこなっているのか。

三宝寺池における外来生物の駆除については、都が三宝寺池植物群落復元追跡調査を毎年度実施し、その結果を踏まえ必要な範囲で行っており、公園区域の保全を目的として公園協会も実施している。

都と指定管理者がアメリカザリガニなどの外来種駆除をやっているということです。環境局の質疑でも外来種の問題をお聞きしましたが、外来種対策行動の手引きでは、アメリカザリガニによる主な被害として、在来種の捕食や水草を採食し減少させるなど、水生生物にも影響が大きいとしている。との答弁がありました。水生生物に影響があるわけで、放置すれば植物群落への影響は甚大です。

一昨年、石神井公園では「石神井生物多様性部」が結成され、園内の水辺の再生活動に公園管理者や他の市民団体との協働で取り組んでいるようですが、三宝寺池のアメリカザリガニなどの外来種駆除はこうした人たちの努力によって行われています。市民との協働はとても大事なことで、今後もすすめていっていただきたいと思いますし、生物多様性部のような活動を都としても支援して欲しいと要望しました。

市民の取り組みを支援しつつも、沼沢植物群落を維持・保全するため「保存活用計画」にある保全活用目標に対応する取り組み項目を着実に行うことが重要です。計画には日常的駆除としてコイや外来魚、カメ類、アメリカザリガニ等)またカイボリ時の駆除に取り組むとあります。三宝寺池についてはこれまで通り、都として責任を持って毎年外来種駆除をすべきと考えます。

答弁は「都は、三宝寺池直物群落復元追跡調査も含め毎年度実施し、その結果等も踏まえ、保存活用計画の取り組み項目のうち、外来動物の駆除も含め優先度の高い取り組みから順次、実施している。」

三宝寺池の外来種駆除については誰が責任をもつのか。明確にすべきです。とりわけ植物群落の維持・保全に外来種駆除は優先順位うんぬん言っている場合ではなく、都が直接責任をもって日常的に行うことが必要です。保全計画どおり都が責任をもっておこなうことを求めました。

また、池の中にはスイレンなど外来種によって、再生した絶滅危惧種の保護や再生に妨げになることもあります。外来植物の駆除も必要です。どのようにおこなっているのか。また埋土種子や希少植物の生育のため緩傾斜護岸をつくるなど浅い水域の整備も求めました。

都は、三宝寺池植物群落復元追跡調査を毎年度実施し、その結果を踏まえ、保存活用計画の取り組み項目のうち、優先度の高い取り組みから順次、実施。今年度は外来植物であるキショウブの除去を行っているほか、浅い水域を維持するために土留柵の補修などを行っており、引き続き、調査結果を踏まえて必要な取り組みを実施することとしている。

とのことです。とにかく都として責任を持ってほしい、指定管理者の仕事外の業務をやらせるのはイレギュラーです。

石神井公園沼沢植物群落が天然記念物に指定されたのが1935年(昭和10年)12月、その翌年には東京都が管理団体として指定されており、以来約90年の歴史を持つ場所です。浮島が現れたのは保存計画によれば明治中期以降との記録がありますが、その間、武蔵野三大湧水と言われてきた石神井公園三宝寺池の湧水は涸渇し、ポンプでくみ上げなければならなくなり、水環境の悪化もあって水辺の植物のうち水質に依存する沈水植物などは消失してしまいました。住民の皆さんなどが一生懸命保存回復に努めていますが、東京都としてさらに力をいれて欲しいです。そこで確認です。3年ごとに文化庁と次期の管理について協議が行われると聞いています。

今年は沼沢植物群落管理の更新時期と聞いていますが、都として今後も管理・保護を着実におこなっていくべきと考えます。

都は、文化財保護法に基づく管理団体として、その保存が適切に行われるよう、引き続き取り組んでいく。と答弁。

住民のみなさんからは、このまま都が責任を持ってくれるのだろうかと、不安の声が寄せられています。ボランティアの皆さんなどとのコミュニケーションをしっかりとって、要望に応えて欲しいと思います。

この間、水質の改善や水生植物の保全・回復になどについてうかがってきましたが、沼沢植物群落衰退の主な要因は「保存計画」によれば、湧水の減少および富栄養化、そして水中の生物相の変化による水環境の悪化とあります。計画がつくられた当時はまだ降水量の多いときには湧水が出ていたようで、今後の長期的な取り組みいかんで湧き水が回復する可能性が残されていました。しかし、いまはその可能性も極めて低く、ぜひ都として水質改善のためにも地下水については追加のポンプ設置、外来生物・植物の駆除を確実に行うことも合わせて求めました。

【雑感】

都営住宅の相談が多くなっています。申し込み・入居希望だけでなく、いまお住まいになっている人からもきています。その一つは、老朽化した建物の修繕です。ずさんな工事、壁の塗装が雑で二年以内で塗装が浮いてくる、塗装した際に外した各戸のアンテナがぐらぐらするので業者に修理にきてもらうと、素人が外していたことがわかった。さびついた鉄部分の修理をお願いしてもさび止めくらいしかしてくれない、苦情を言えばたらいまわし。問題山積み、まるで見捨てられているようです。東京都はなぜこんなにも住まいを大切にできないのか…。新増設も27年間おこなわれていません。住宅価格が高騰するもと、住まいに対して公的責任を果たすべきです。

【雑感】

もうすぐクリスマス。しかしまちには、クリスマス用品とともにお正月用品が並んでいます。年々、先へ先へと商戦が繰り広げられているように感じます。わが家では子どもたち家族が集まる年に一度の忘年会&クリスマスをおこないますが、ケーキが高すぎてびっくりでした。山崎製パンでは、いちごが高騰しているので、何も乗っていないケーキが5号で2000円程度だそうです。みんなでトッピングしてもよいか…、などと考えながら購入を躊躇しています。

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