駆けある記

上石神井駅立体化と都市計画変更

こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。

先日お伝えした西武新宿駅~上石神井の都市計画変更(廃止手続き)の説明会について、疑問に感じたので担当課からの聞き取りもしながら調べてみました。

日程のお知らせの記事にも書きましたが、この区間は1993年(平成5年)に急行を通すための地下線化の都市計画決定がされていました。この決定を廃止するための手続きに入ることで説明会が行われます。

なぜ、20年以上も放置?

93年に都市計画決定した当時は、西武新宿線は混雑率190%。そのため西武鉄道は大深度地下で急行の地下線化を計画し、東京都もそれを認め都市計画決定されました。総事業費は当時で約3000億円で、国の補助も入らないので西武が単独で負担する事業でした。

ところがその後、輸送力向上のため8両編成から10両編成にするなどの改善が行われ、混雑率は下がり人口増も見込めないことから西武鉄道は事業を断念、延期となりました。さらにその後、地下鉄12号線(大江戸線)が開通。こうして事業化もされないまま今日に至っています。

野方~中井間は地下構造なのに

現在西武新宿線は、中井~野方間の地下化工事が進められています。ところが、この事業を進める時には都市計画変更手続きをしていません。中井~野方の地下化と新宿~上石神井の地下化はどう考えればいいのか。よく聞くと、中井~野方間は大深度ではなく、もっと浅い部分を通す。だから93年の都市計画決定の変更は必要ないとの説明を受けました。

では、なぜ今都市計画変更?

今、東京都は井荻駅~西武柳沢間の連続立体交差化計画を進めようとしています。この二月にも説明会が行われ、今日も地元の人が区を呼んで話し合いが持たれていました。都も区も高架化で進める計画素案を住民に説明しています。地下線化の都市計画があると事業が進められませんからどうしても当時の都市計画決定の変更(廃止)手続きが必要になります。高架か地下かで街は大きく変わることから住民の関心も高くなっているもと、なぜ今都市計画変更(廃止)をするのかとの質問に、都は必要がなくなったからだと説明しますが、連続立体を高架構造ですすめるためとしか考えられません。

住民参加で進めてこそ

今回の計画は、19カ所の踏み切り解消や渋滞の解消などの効果を見込んでいます。実際、住民の皆さんにとって立体化は早急に取り組んで欲しい要求です。しかし、線路が高架になれば、立ち退きや環境など大きな負荷が周辺で暮らす人々にかかります。地下にしても立ち退きの件数は減るもののその他の影響は説明されていません。一方的に事業を進めれば必ず住民との軋轢を生みます。都も区もじっくり住民の声を聞き、一緒に考え話し合い、より多くの人の賛同が得られるような計画を追求すべきです。

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