駆けある記

外かん陥没・空洞事故で3月の認可延長はありえない①

こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。

昨年10月に起きた外環自動車道計画の調布住宅街における陥没事故。

三月には工事の認可期限がくるため、知事が延長手続きに入ることが予想されており、地権者のみなさんはじめ関係者は工事のストップと補償を求めて記者会見や声明など運動が広がっています。

事故を受けて「東京外環トンネル施工等検討委員会 有識者委員会」の中間報告が出ました。以下数回に分けて調査内容についての都議団の見解を報告します。

国とネクスコ東日本は昨年12月18日、陥没や二つの30m級の地下空洞の発生要因が外環道工事にある「高い可能性」を認めました。その一方で、事故現場は「特殊な地盤」だったとし、気をつけて工事をやれば工事再開も可能かのように説明しています。しかし、いまだに陥没・空洞がおきたメカニズムは解明されていません。総工費は桁外れに跳ね上がり続け、計画の行き詰まりは明らかです。

「特殊な地盤」を理由に工事再開を狙う?

陥没事故後に見つかった空洞の中

今回、陥没・空洞が発生した箇所について事故検証を行っている「東京外環トンネル施工等検討委員会 有識者委員会」の報告では、「特殊な地盤条件」だった(①掘削断面において、掘削土の塑性流動性の確保に留意②掘削断面上部が単一の砂層であり流動化しやすい③表層部が他の区間と比べて地盤が薄い、などの項目がすべてあてはまる地盤)と公表しています。しかし、同じ資料には、今後の工事区間に今回同様の地盤が3箇所指摘されています。また、想定外の地層はいくら現れても不思議ではありません。

そもそも一昨年、都議団は堅い地盤の「北多摩層」の区間でもねていた人が飛び起きるほどの振動があったことを議会で指摘しており、特殊地盤説は説得力がありません。

ところが有識者委員会の小泉委員長は「掘削しても問題ない地盤であれば工事を再開してもかまわないのでは。また特殊な地盤に直面したら今回の解決策を当てはめながら進めていく方向で行きたい」と発言しています。特殊な地盤だから他は問題ないなどといって工事を再開することは許されません。

施工管理の甘さを有識者も認める!

小泉委員長は特殊な地盤とする一方でシールドマシンによる土砂の取り込み過ぎで事故を起こした可能性を示唆し、さらにそれが現在の施工管理では把握できないとの認識を示しました。いまさら「掘削土量を正確に計測する方法を考えなければならない」と発言。計画のずさんさを物語っています。これまで施工データは有識者がしっかり把握しているからと、データ公開に背を向けてきた国や都の責任は重たいと言わなければなりません。

【雑感】

今日は成人の日でした。練馬付近を歩いていると、晴れ着姿の新成人の皆さんが華やかで、こちらまで嬉しくなります。しかし、今年はコロナで新成人が参加しての式典は中止。文化センター前広場の写真撮影などができるエリアに集まっていました。練馬区は直前に中止を決めたので、美容院の予約はそのままの人も多くいたと聞きました。私のいきつけの店では、当日に着付けとセットで駆け込んできた人がいたそうです。友達が着れば自分も晴れ着を着て会いたくなるのは当然です。それに応える美容師さん、通常は前もって打ち合わせをして着物の準備などをするそうですが、ぶっつけ本番でも受けたそうです、さすがプロ。練馬区は中止ではなく延期にして、改めて成人式のお祝いをするべきだったのではないか…。

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