駆けある記

特別支援学校卒業後の進路を考える

こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。

去年の文教委員会で特別支援学校を卒業した生徒たちの進路について質問しました。

高等部を卒業した生徒たちは企業への就職や作業所、就労支援施設など様々な進路を進みます。しかし、自分の望まない進路だったり、進学したかったけどできなかったり、後悔やつまづくともあります。そのため当事者やご家族から悩みや切実な声が寄せられており、この問題を掘り下げたいと思い自立訓練事業所にうかがい、その声をもとに質疑をしました。

知的障害を持つ生徒の進学率は低く、ここ三年間をみても0,1~0,2%です。一方、就労に力を入れている高等部では30%~100%目標をかかげ、就労支援員を配置して支援しています。つまり就労に力を入れている特別支援学校が多いのです。入学すると早速就労のための準備が始まります。保護者も自立して欲しいという思いも強く就労へと気持ちが動く。

都は進路希望や保護者の意向に応じて大学および短期大学等のほか専修学校や公共職業能力開発施設、社会福祉施設など多様な進路先から選択できるように指導していると答えますが…。実際、盲学校やろう学校の生徒は進学先として専攻科の整備が進んできたものの、養護学校については専攻科の設置が遅れ、全国では鳥取大を除いた八校が全て私立で経済的にもハードルが高いという事情もあるのではないか。

選択肢があるといっても、一般の高校生のように様々な大学や専門学校がそろっているわけでもなく、どちらかというと就職か就労支援施設へのレールになっているのが現実です。

また特別支援学校はその学校間でも競争を強いられ就職率〇〇%達成とか、学校の紹介には数字が入っていて学校現場も苦労があることが分かります

就労するにしても、進学するにしても本人がじっくり考える時間やコミニュケーションスキルを身につける環境が必要だと思います。

この質疑の中では、特別支援学校高等部在学中にじっくりと自分の進路について考える環境と情報提供を十分にすることを求めました。都は、くり返し本人の適正にあった指導をしていると答えますし、現場の先生も必至で卒業後の進路を考えています。しかし、選択肢が少ないし情報も限られています。私が話しを聞いた自立支援事業所の「More Time ねりま」は特別支援学校にはあまり知られていません。多くの情報を提供してこそ選択肢が広がります。

再び訪問

先日区議団とともに、もう一度自立支訓練事業所である「More Time ねりま」さんを訪問しました。この日は通所している学生さんたちとゲームをしたり、ご本人たちの通所することになったいきさつや通って良かったことなどを聞きました。

職場でけんかしてしまい辞めた人、首になってしまった人、進学したかったとしきりに言っていた人もいます。ここに来て安心、親との距離を置くことができるようになったなど自分自身と向き合い、今後も自分を磨いていきたいというひともいて、聞いているこちらも嬉しくなりました。

一緒に過ごした時間は1時間半くらいでしたが、ゆったりと時が流れ、本人のペースで進んで行くことがいごごちの良さであり、こんな場所こそ誰にも必要ではないか。この進路を選んでよかったと思える教育環境、やり直しもきく環境をつくっていくため、また質問を準備したいと思っています。

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