駆けある記

スタジオツアーと練馬城址公園ー防災機能を考える

こんにちは、日本共産党練馬区選出都議会議員とや英津子です。

今月21日、閉園前の「としまえん」に住民のみなさんといったばかり。そしてその様子をブログでお知らせしたところです。今回は続報です。

【ハリーポッタースタジオツアー施設】

園内の一部をハリーポッターのスタジオツアーとして整備することになっていたものの、まさか遊園地の敷地の約半分を活用するとは思いませんでした。資料では園内の北側、現在の遊園地部分をほとんど使っての整備です。

計画概要では、

開発区域面積 117,665.10㎡うちスタジオツアーは、9万㎡

建築面積  本体建物 約30,000㎡ 駐車場 約8,000㎡

延べ床面積 本体建物 約33、000㎡ 駐車場 約16,000㎡

建物規模 鉄骨造り 地上2階建て  高さ 本体建物19m 駐車場 14m

工期 工事着工 2021年3月1日(予定)工事完了2023年2月末日(予定)

この施設を整備するため、園内の遊戯施設は撤去されます。多くの都民の関心を呼んでいるエルドラドも解体。その後保管されるのでしょうか…。園内のあじさい園と樹木はどうなるのか。メタセコイヤや松、桜、くぬぎなどが自生している区域です。樹木や草地があるということは、昆虫なども生息しているということです。絶滅危惧種ハグロトンボも。

【防災機能は?】

現在としまえんは「避難場所」になっていて、災害時臨時離着陸場(ヘリポート)を備えた防災拠点となっています。避難場所と位置づけたのはいつなのか、今のところはっきりしません。都内には、大規模救出救助活動拠点の位置づけをもつ公園もあります。さらに2011年に東日本大震災を受け、「防災公園」として優先整備区域に入りました。「都市公園・緑地の整備方針」では、公園緑地の防災機能の役割として、震災対策、避難場所や避難路の確保、延焼の防止、ヘリコプターの臨時の離着陸場のような防災拠点の整備等、都市型水害等の軽減、これが防災機能として記載されいます。 練馬城址公園については、震災対策として、大規模敷地であって、今後とも避難場所としての機能を保持していく必要があると記載されています。今年改定されたばかりの「都市公園・緑地の整備方針」でここまで記載しながら、結局「覚え書き」でお茶を濁し、ハリーポッターに約半分の敷地が30年間にわたって使われるのです。

区域面積約22万8,000平米のうち、42.8%、約9万7,000平米が避難有効面積となっていて、春日町、向山、貫井、中村などの地域から6万3,000人を受け入れる計画となっています。防災公園となれば、こうした機能を更に強化するということではないでしょうか。ハリーポッターが設置された場合、防災公園としての機能を維持・拡充することができるのか。6万人もの避難に必要な場所を確保できるのか、疑問が次々とわいてきます。

写真上の番号は解体順序。

【公園審議会との関係】

来月8日には東京都の公園審議会の第二回目が開催されます。まだ、諮問されたばかりの「練馬城址公園計画」です。審議がスタートして間もない時に、すでに公園以外の民間活用は着々と進む。都市計画公園の在り方としても、手続き的にも疑義を感じます。

9月7日、8日の二日間で解体作業と計画の説明会が開かれ、15日には着工です。都民の意見をここでもあげることが大事なのではないでしょうか。

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