こんにちは、東京都議会議員(練馬区選出)とや英津子です。
9月初め、地域の皆さんに呼びかけ、「都市における樹木の役割」について千葉大学藤井英二郎名誉教授の講演を聞きました。
樹木は枝葉を広げることで日陰をつくり灼熱の夏に私たちの命も守ってくれる、雨を受け止め、CO2も吸収してくれるなど様々な役割を持ちます。樹木について改めて考えてみたいと、小松あゆみ区議事務所とともに企画しました。
そこでお願いしたのが藤井英二郎千葉大名誉教授です。
90分の講演を数回に分けて報告します。
熱中症の死者は2000年頃は5年間で1000人くらいだったのが、20年近くたって、一年1500人に。
猛暑日がふえているもと、熱をためないことが重要。
アスファルトやコンクリートに熱がたまる。日中、枝葉で覆えば20度くらいさがる。
世界は必死で樹冠被覆率を上げているのに、そのことに日本は気づかない。
遮熱性舗装についても。
・東京五輪にむけて遮熱性舗装をやったが表面温度は最高10度くらいしか下がらず、反射で紫外線が人間に。
街路樹が枝葉を伸ばすのは簡単で効果的、天然のクーラー。
ヒートアイランド緩和には舗装面の樹冠被覆、地被植物・土壌面・水面確保が重要などなど、藤井先生自身の熱は最後まで下がらず…。
今日は第二回目
諸外国と日本の街路樹
✅欧米・中国・韓国の街路樹
・1990年以降、庭園都市ナントやリヨンは1990年以降、「猫の頭」剪定から枝を伸ばす樹形への切り替えをしています。
ナントは交差点を高木にして「見通しを悪くしてスピードを落とさせることが大事」とナント市街路樹担当者。
・ソウルは下枝を早いうちに付け根で切り、4mから上は大きく伸ばしています。
・私が訪ねた際、ソウルは交差点のたまり場ではパラソルもありました。夏だったため、とても助かりました。
藤井先生は、財務省と経産省の前の街路樹を例にとり、強剪定や胴ぶきの実態を述べました。街路樹としての管理が全く出来ていない実態を告発しました。
✅日本の街路樹管理の課題:国道、都道の実態と管理基準、仕様書の問題点
・一般国道及び高速自動車道の維持管理基準は以下の通り
「剪定は、植樹帯及び中央分離帯の植栽の繁茂により建築限界内に障害が発生することを防止するとともに、通行車両からの視認性の確保や沿道環境の向上等のため、管内の植栽管理全体について以下の頻度を目安として実施するものとする」。
「強剪定のみによらず…」と記述があることを国交省に直談判もしたそうですが…。
東京国道はどうか…。
東京国道事務所の街路樹管理マニュアル(令和4年2月)
「維持管理予算の削減に伴い、剪定回数を減らすため強剪定を進めてきたが、強剪定は、緑陰の確保ができないだけでなく、腐朽菌が入りやすく樹木を傷めやすい状況になっていることがわかった。また、埋設物の工事や根上がり対策などにより倒伏しやすい状況を作ってしまっており、樹木をなるべく痛めない維持管理の対応方法が課題となっていた。」とありますが、実はその通りになっていないという現実があるそうです。
東京都はどうか。
都道は中木を植えているのが目印。石原知事の時に100万本植樹方針、高木だけでは100万本にならないので、中木を植えた。
この中木が問題。現場の管理者が一番頭が痛い。見通しも悪く管理が大変。
「東京都街路樹等維持標準仕様書(平成25年4月)」抜粋
高木類は自然形仕立てを原則とする。不定芽の原因となる「ぶつ切り」等は原則として行わないこと。頂部の樹勢が強い樹木の生育特性を踏まえ、上方を強く下方は弱く剪定すること。:見直し必要
⇩
建築限界をクリアーするため下枝を早めに切除し樹冠上部の枝は可能な限り伸ばす:藤井修正案
しかしまだ東京都は改めない!
✅街路構造例と道路構造例
大正八年 制定当時は二つの構造例になっていた。都心部は街路構造例(大勢の方が住んでいるため単純に道路だけを考えるべきでない)
日比谷通り、昭和通りなどには4列並木があった!遊歩道、交差点広場、橋詰広場も。
しかし…、、
昭和23年 街路と道路の区別をなくした道路構造令制定。これが大きな間違え。車優先の道路になってしまった。
昭和32年 建設省「東京都市計画都市高速道路に関する基本方針」決定。
路線選定は、「・・つとめて不利用地、治水利水上支障のない河川又は運河を使用するものとし、やむを得ざる場合には広幅員(40米)道路上」
昭和39年 東京オリンピック
平成 5年(1993)建設省 道路審議会「21世紀に向けた新たな道路構造のあり方」答申
道路は、人とくらしを支える社会空間
道路構造令改正(平成5年)、同改正(平成13年)、同改正(平成15年)
日本の街路樹管理改善のポイント
街路樹管理者:日本の街路樹管理の推移と道路管理者による違い
1970年頃までは街路樹は直営管理で技術者もいたが、徐々に委託をかけていった。人も増やさない。そうなると発注者が専門的な判断ができなくなる。
いまの頭痛のタネは、苦情対応と倒木対応など。事務的な街路樹管理、過剰な安全志向で伐採。
これに頭が働き、街路樹の本来の役割、何を優先すべきか認識できなくなっている。
3~4年に一度、職員が変わっていたら対応できない。
発注者が重要。
仙台市との違い。
管理受託者:街路樹剪定士ハンドブックの課題
つづく









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