駆けある記

医療崩壊おこす前に

こんにちは、日本共産党都議会議員とや英津子です。

朝から本降りの雨でしたが、調査にでかけました。今日は芸術関係の方々の状況について具体的にお話を聞き、どうしたら今の苦境を乗り切れるか一緒に考えたいと思い、有馬、小松両区議とともに練馬区内の劇団「東京芸術座」へ。切なくなるような話を聞きました。この報告は後日。

医療崩壊が始まっていると連日報道があります。

練馬区内で中核病院として運営してきた練馬光が丘病院で、看護師が1名新型コロナウイルス陽性となりました。これは練馬区民にとっても大変な影響を与えることは間違いありません。実際、昨日判明し今日以降の予約をとっていた患者さんは全てお断りしなければならず、今日から入院も通院もできません。

病床不足の練馬区で342床の病床を持ち、救急、小児、周産期医療などを担い、2018年には病床増を目指して「改築基本構想」が作成され、新たな医療需要に応えるという位置づけの病院です。

その「基本構想」をめくってみました。すると興味深い資料がでてきました。今は新型コロナウイルスで混乱しているこの時期、このデータは参考になると思います。練馬区民の疾病分類別将来推計というものですが、入院、外来と別々にデータがあります。この表に練馬区内の「感染症および寄生虫症」の患者推計があります。H30から5年刻みに推計していますが、入院患者でみるとH30年103人、H35年 108人、H40年112人 H45年113人 H50年115人、H55年120人とあります。どのような調査でこの人数が示されたかわかりませんが、感染症患者が増加することを推計していますし、今回の新型コロナウイルスの患者の発生状況をみると見直す必要もあります。

感染症は今後私たちの暮らしに遠い存在ではなく常に新たなウイルスと向き合わなければならないことを示しているのではないか。そんなことを考えながら資料を読みました。

感染者増加が加速

練馬では感染者が昨日で131人。心配です。下のグラフは練馬区内の患者発生数を日を追って掲載したものですが、緊急事態宣言以降徐々に感染者の増加が加速しています。特にこの3日間は顕著で、15日100人(+8)、16日112人(+12)17日131人(+19)です。このまま増えたらどうなるのか、まさに医療崩壊の崖っぷちです。

この間、区議団とともに練馬区にも申し入れも行ってきました。保健所の体制についての課題、PCR検査をどうスムーズに行うかなど、副区長はじめ理事者と情報・意見の交換をしました。

PCRセンター47カ所目指す

こうした時、東京都医師会が昨日、緊急記者会見を行い新型コロナ感染症の「PCRセンター」を都内47カ所に設置する方針を明らかにしました。医師がPCR検査が必要と判断してもなかなか受け入れられない状況が続く中、必要な場合は保健所を通さずに検査が受けられる仕組みが構築されれば、「帰国者・接触者外来」を紹介してもらうような高いハードルを経なくても済みます。そして一般病院やクリニックの患者さんとわけることができ、感染リスクも減らせるしスムーズに検査に移行できると期待します。

一方、誰がこのセンターを担うのか。

記者会見の資料では、「新型コロナ感染症軽症者健康管理センター」(仮称)のイメージでは、「帰国者・接触者相談センター」とは別に保健所の中に健康管理センターをおき、地区医師会の医師、看護師、事務員で運営。保健所長の指揮下で動くことになります。かかりつけ医から直接センターに連絡がいきPCRにつながるという仕組みです。

昨日の新聞報道では、現在10カ所以上で開設、あるいは準備中とのことですが、墨田区では10日から区立の診療所で、新宿区では国立国際医療研究センターで「PCR検査スポット」を開設予定です。

自治体間で格差なく医療につながるように

練馬ではどうでしょうか。話を戻しますが、現在光が丘病院が外来・入院ともに受け入れ中止。病床が少ない練馬では痛手です。新宿や墨田ではPCR検査が進んで対策も的確に打てるが、できない自治体もあるでは済みません。

だからこそ東京都の役割が大事だと思うのです。医療に格差をつくらないため、都として必要な支援をする。そして医師会と連携して効果的な仕組みを構築していくことが感染拡大の防止につながり収束も早めることになるのではないかと思います。

 

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