駆けある記

補助172号道路計画は削除に(江古田周辺)

こんにちは、日本共産党(練馬区選出)都議会議員とや英津子です。

東京都は現在、「都市再開発の方針」の見直しを進めています。この間の各区からの意向を踏まえ、都市計画変更の原案を作成しました。

「都市再開発の方針」は、市街地再開発の各種施策を体系付けたマスタープランであり、東京都が定めるもので5年ごとに見直しを行っています。

練馬区ではすでに、都市計画審議会で原案の報告があり、その後7/30に練馬区議会環境まちづくり委員会で報告されました。

都の基本方針では消えなかった補助172号道路

その中で、以前代表質問でもとりあげ、地元住民からも不要との意見が上がっていた補助172号線が、なんと再開発の方針から削除されているのです。

都は、いったん通すと決定した都市計画道路はほとんど方針を変更することなく推進する考えを持っています。実際、「東京における都市計画道路の在り方に関する基本方針」を2019年11月に都区協議を経て策定していますが、ほとんど見直しがありませんでした。

この「…基本方針」とは、都が定めた第四次優先整備路線以外の残り約2割の都市計画道路は、事業着手までに期間を要することになることから、優先整備路線等を除く未着手の都市計画道路について、さらなる見直しを行い対応方針を示した基本方針を策定したものです。

補助172号線は、東は豊島区から練馬区旭丘、江古田方面を通り、環七通りを横切り、桜台・早宮を通過、開通している春日町付近から環八に至る都市計画道路です。1964年に都市計画決定されています。詳しくは昨年のブログをご覧下さい。

代表質問では…

昨年の第三回定例会の代表質問で172号線問題を取りあげました。

Q 補助172号線は検証の結果「見直しなし」でしたが、この路線を通すと南側の店の大部分が削られ、商店街は消滅するおそれがあります。商店のみなさんは、「仕事を続けたい」「他には移れない」と訴えています。
 都は、区と協議していますが、住民・商店街の意見を直接聞く姿勢がありません。国の都市計画道路見直しの手引きでも、地元の意向を尊重した他県の事例が紹介されています。
 知事、住民の意見に、じかに耳を傾けることが必要ではありませんか。

東京都技監(佐藤伸朗君)次に、都市計画道路の見直しについてでございますが、都市計画道路は交通、物流機能の向上により、経済活動や日々の生活を支え、災害時には救急救援活動を担う重要な都市基盤であり、着実に整備していくことが必要でございます。
 こうした考えのもと、都は、限られた財源の中で都市計画道路の整備を計画的、効率的に進めるため、事業化計画を策定し、必要性を検証した上で、優先的に整備すべき路線を選定しております。これらの路線については、整備による効果を考慮し、コスト縮減に努めながら事業化を行っております。
 今回の検討では、必要性が確認されている路線を対象に、概成道路における拡幅整備の有効性など、計画のあり方に関する新たな視点からの見直しについて検討したものでございます。

 次に、見直しについての住民の意見についてでございます。
 現在、区市町とともに検討を進めております都市計画道路のあり方につきましては、昨年七月に、検証の視点などをまとめた中間のまとめについて、パブリックコメントを実施いたしました。それを踏まえて、概成道路における拡幅整備の有効性や立体交差計画の必要性などの検証項目を設定し、個々の路線を対象とした検討を行っております。
 本年七月には検証結果を取りまとめ、パブリックコメントを実施し、広く都民の意見を聞いており、引き続き区市町との協議を重ね、年内を目途に基本方針を策定してまいります。

都はこの時点では、172号線の見直しについての考えは持っていませんでした。

再開発の方針では

都市再開発の方針における都市計画変更原案では、地区の区分が行われ、「1号市街地」(計画的な再開発が必要な市街地)を定め、その中に「再開発促進地区」(2号地区)、「誘導地区」(再開発促進地区に準じ、再開発の機運醸成をはかるべき地区)を指定しています。練馬区全体の地図では、新規に再開発促進地区に指定されているところも少なくありません。

江古田周辺地域は…172号は

江古田駅周辺は、都市づくりのグランドデザインの位置づけでは「都市環境再生ゾーン」→「中枢広域拠点域」に変更。そして、都市施設及び地区施設の整備の方針で「補助172号線の整備、生活道路の拡幅延長整備…」→「生活道路の拡幅整備…」となっています。見直しの理由として、「本地区における密集事業や地区計画において特段の位置づけがなく、当面の事業化見込みもないため、削除する」となっています。事実上の計画廃止とみて良いと思います。

不要・不急の道路計画は思い切った見直しを

原案は、都が先行して策定した「都市計画道路の在り方基本方針」の考え方を一部でも変更するものであり、驚きとともに嬉しいです。商店街や神社などを横切り、分断する道路は要らない、不要不急の道路計画はこの際思い切って見直し、コロナ対策に振り向けよ。この声をさらに上げていきたい。

【雑記】

短歌をつくっていることを以前書きました。上手く作れないのですが、紹介してもらったので本を買ってみました。題名は「短歌パラダイス」伝統的な短歌の歌合だそうで、短歌を競い合い勝敗を決めるのだそうです。読んでみるとそれぞれの作品に対する評価が面白い。

 

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