駆けある記

外環大泉JCTシールドマシン、突然の再稼働

こんにちは、日本共産党(練馬区選出)都議会議員とや英津子です。

外環自動車道、調布の陥没事故が起きて以降全てのシールドマシンが停止しました。調査を行い原因を突き止める作業が行われてきましたが、工事と事故の因果関係が認定され、住民は安全性が確認できるまで工事再開は絶対にやめて欲しいと度々国交省とNEXCOに要請してきました。

私たち都議団は、そもそも大深度法の大前提が崩れた以上、工事再開はやめるべきであり計画そのものの中止を求めています。

そんな中、突然入ってきた連絡が大泉JCTのシールドマシン二基の掘進再開です。

今日は、沿線住民の皆さんが連携し各方面に抗議行動をとることになり、練馬グループはNEXCO東日本の事務所へ。

私は外環の2の運動を中心にしている方々に同行しました。議員は、区議団からは坂尻団長、そして薬師前区議。生活者ネットのやない、君垣両区議です。

抗議文を渡し、少しやりとりをしました。住民からはひとことずつ抗議がありました。特に調布での陥没事故が起きた以上は掘進はやめて欲しい、NEXCOに工事をする資格があるのか、説明も全くなしなど厳しいものでした。

NEXCOは今回の掘進再開の理由について、地盤改良区域におけるセメント改良地盤とシールド機の固着がみられマシンを支えるジャッキへの負荷が70%くらいになると地表面への影響が懸念されると言っています。

そのため、地盤改良区間の外にマシンを出す必要があり、その距離はそれぞれ135m、145mというのです。しかし、住民にとっては寝耳に水、まさか安全性の確認もしていないのに掘進再開するとは思いもよらないというのが実際のところです。

世界最大の難工事と言われる外環で、今回のような対応が想定されていなかったのか。なぜ今なのか、疑問がわきます。

なんたって選挙が終わったとたんです。

昨年の有識者委員会の記録をさかのぼりました。10月の第二回有識者委員会の資料には「シールドマシン停止に伴う保全措置について」というものがありました。確かに「地盤改良区間で停止した場合、掘削土に含まれるセメント分によりチャンバー内が固結するため、チャンバー内の圧力を適正に保持する必要」とあり、保全措置として「地表面の沈下を防ぐための、必要最低限の掘進を行う」「地盤改良区間での掘削土にふくまれるセメント分の固化を防止するため、定期的にカッターを回転させる」とあります。

しかし、必要最低限の掘進とはいったい何メートルなのか何も示されておらず、掘進のタイミングの判断材料もなしです。

今回の掘進に際し、NEXCOは説明会も行わず相談窓口を設けるだけです。重大事故を起こした責任をどう考えているのか、掘進再開によって同じような事故が起きない保障もない中、簡単に再開できてしまうNEXCOの無責任さ、認識の甘さを感じています。

【都・区に連絡するが…】

昨日は事実を確認するため、地元自治体である練馬区に連絡しました。担当者は詳しいことは聞いていないので国交省に確認すると返事がありました。しかし午後まで待っても返事なし。こちらから電話をすると会議中。16時をまわったところで連絡がありました。実はNEXCOによる記者会見は16時からでした。結局、記者会見が行われて資料もHPにアップされるまで、練馬区からは何も説明を受けることはできませんでした。

東京都にも事務局から確認してもらいましたが、同じような対応でした。

ところが、今日の抗議行動でNEXCOが関係自治体に情報提供した時期などを聞くと、先週のうちに知らせており資料も今週に入って提供しているのです。

住民の命と安全を守る責務を持つ自治体が、住民より道路事業を優先し必要な情報を提供しない。こんなことをしていたら住民からの信頼を得ることはできません。

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